いつからが妊娠安定期?妊婦さんには知っておいてほしいこと

妊娠したのも束の間、安定期に入るまでは行動に気を付けるようによく言われます。この安定期、どの期間からどの期間までで、どう過ごしたらいいのでしょうか?

安定期について注意点も踏まえて、ご紹介しいたします。

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安定期とは

妊娠16週(5ヶ月)に入った頃をいいます。妊娠初期よりも流産の心配が少なくなります。流産の約9割は安定期に入る前の妊娠初期に起こります。ちょうどこの頃からつわりが落ち着き、胎盤も完成してきます。

胎盤が完成すると、お母さんの栄養が胎盤を通して赤ちゃんに届くようになります。

妊娠期間中はいつどんなことが起きるか分からないので、確実に安全な期間というわけではなく、全妊娠期間のうち、この時が比較的安定した期間になります。安定期後も流産や早産の可能性も約1割の確率で起こることもあるので、注意も必要です。

妊娠初期から切迫流産ぎみだったり、ハイリスク妊娠の場合などはもちろんどんな期間でも注意が必要です。

妊娠初期や後期は何かと行動が制限されてしまいますが、経過が順調ならこの期間は旅行に行ったり、軽い運動を楽しむ方も多いです。

安定期の時期

妊娠期間は、妊娠1~4ヶ月は妊娠初期、5~7ヶ月は妊娠中期、8~10ヶ月は妊娠後期とされています。

そして、安定期といわれる期間は一般に妊娠16週(5ヶ月)~妊娠27週(7ヶ月)とされています。初期流産の心配は妊娠12週位までといわれています。

体の変化とは

1.つわりが軽くなる

多くの方はこの期間につわりが軽くなっていきます。中には後期まで続くという方もいるので、多少の個人差はあります。

ある日すっかりつわりがなくなるというより、徐々に調子の良い日が増えていくといった感じになります。気付いたら、食べ物が今まで通り食べられるようになったり、匂いが気にならなくなってきたりなどの変化も出ます。

2.基礎体温が徐々に下がる

基礎体温が下がって、体のだるさや何となく風邪っぽい感じが徐々に良くなってきます。

3.お腹のふくらみが外からも分かるようになる

妊娠初期は胎動もなく、お腹もまだそんなに出ていませんでした。それが、少しずつお腹が出てくると、赤ちゃんがお腹にいる実感が湧いてきます。

4.胎動を感じるようになる

妊娠高期程の胎動はまだないですが、最初はポコポコっと何となくこれかな?という程度に分かるようになってきます。これも個人差があります。

5.胎盤が完成してくる

胎盤が完成してくると、赤ちゃんに栄養や酸素が胎盤を通して送られていきます。

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安定期に注意したいこと

妊娠初期はつわりがあって食べ物が食べられなかったり、思うように出掛けられなかった方も多いでしょう。妊娠後期は後期で、お腹が更に大きくなって疲れやすくなったり、腰や恥骨が痛くなったり、何かと行動が制限されていきます。なので、妊娠経過が順調で特に気がかりがなければ、スポーツをしたり出掛けたりするには良い機会になるでしょう。

今のうちだとばかりに体に負担がかかるような事をすれば、切迫流産や切迫早産にもなりやすくなります。

安定期でも注意したいことを挙げます。

1.食べ過ぎに注意

ツライつわりが終わると、食べ物が美味しく感じます。そして、ついたくさん食べてしまうことも。体重増加には気を付けましょう。産道に脂肪がついて、難産になる心配が出ます。

2.妊娠高血圧症候群や糖尿病に注意

後期に向かってお腹が大きくなると、血管が圧迫されてむくみやすくなります。塩分を普段と同じ様に摂っていると思いの他むくんだりしてしまいます。むくみ、高血圧、蛋白尿が妊娠高血圧症候群の症状です。

甘いものも食べたくなります。普段と同じ様に食べてしまうと、血液検査や尿検査で引っ掛かってしまうことも。

3.ストレスを溜めない

どの期間にもいえますが、ストレスがあると、血流が悪くなったりお腹の赤ちゃんにも影響してきます。

4.激しい運動はしない

マタニティ向けのマタニティヨガ、マタニティスイミング、マタニティエクササイズ、ウォーキングや散歩程度にし、激しい動きやジョギングはしないようにしましょう。

5.重い荷物は持たない

重い荷物を持つとお腹に力が入ってしまいます。お腹が張ることもあるので、極力重い荷物は持たないようにしましょう。

6.長時間同じ姿勢はとらない

立ちっぱなし、座りっぱなしもよくありません。脚がむくんだり、お腹が張ってきたりします。

7.休憩をほどほどに入れながら行動する

普段と同じ様に行動せず、出掛けたら小まめに休憩を入れましょう。

8.転倒しないように気を付ける

お腹が大きくなると、足元が見えにくくなってきます。足元を確認しながら歩く、何かにつかまりながら階段は下りるなどの配慮が必要になってきます。

9.旅行の計画も無理のないように

「マタ旅」というマタニティでも過ごしやすく考えられた旅行プランが旅行会社から出ています。旅行にもし行きたいなら、一番行きやすいのが安定期です。ゆっくりのんびりした旅行にし、無理のない計画で過ごしましょう。

旅行中は絶対に大丈夫とも言い切れません。また、旅行直前に体調を崩してキャンセルになることもあります。

妊娠の報告も安定期入ってからが良い?

妊娠したら、いずれ人に報告する時が来ます。人間関係や間柄、人物によって報告のタイミングが若干異なってきます。

1.安定期に入ってからの報告でも良い場合

あまり親しくない人、たまにしか会わない人、あまり自分自身とは関係のない方、隣近所の方などは安定期に入ってから報告する人が多いです。安定期に入ってからというのは流産の心配がなくなってからという意味があり、あまり早くから言って、もし何かあった時に気を遣わせたくないなら、安定期を超えてから報告しましょう。

2.妊娠したらすぐ報告する場合

多くはまず旦那様に真っ先に報告しますよね。その次に、一番身近な人に報告する場合が多いです。親、兄弟、気心の知れた仲の良い友人、義理の親など。

仕事をしている方なら、つわりなどで体調不良になって仕事に支障が出る恐れがあるなら、職場の上司などに報告する人もいます。

妊娠経過が順調であまり体調の心配がないなら、安定期が一番活動しやすくなります。適度な運動をして、体重増加を防止するのは大事です。

ですが、お腹が張って体調が悪くなってまで無理して行動するのは避けましょう。