手汗がひどくて人と手をつなぐのが恥ずかしかったり、机に手形が付いたりと、手汗がひどくて悩んでいませんか?
手汗がひどいと日常生活にも支障が出ますし、かといって、周囲になかなか理解してもらえない手汗のつらさ。全身汗っかきという方もいれば、なぜか手汗だけがひどいという方もいますね。そんな手汗の原因とその対策方法をご紹介します。
手汗の原因
手汗の原因は実は一つではありません。いろいろな原因があり、人によっては複合的な原因がある場合もあります。手汗を解消するには、まず自分の手汗の原因を見つけることが大切です。
緊張や不安によるもの
緊張したり不安を感じて手汗をかいてしまうのは特別異常なことではなく、普段手汗をかかない方でも、汗ばんでしまうということもあります。緊張や不安を感じないようにすることが手汗を抑えることにつながります。
ストレスによるもの
ストレスが原因で手汗をかく、手汗の量が増えることがあります。ショッピングやカラオケ、友達とのおしゃべりなど自分なりのストレス解消法を見つけることが大切です。
ホルモンバランスの乱れによるもの
女性の場合はホルモンバランスの乱れによって手汗をかいてしまうことがあります。特に生理前や生理中に手汗の量が増えるのであれば、ホルモンバランスの乱れが原因だといえます。また生理以外でも、妊娠や更年期などでも手汗が増えます。
食事によるもの
汗腺を刺激する刺激の強い食生活は手汗の量が増えることになります。具体的には辛いものや熱いものを好んで食べる習慣がある方は、食事が原因だといえます。食生活を改善することが手汗を抑えることにつながります。
肥満によるもの
内臓脂肪や皮下脂肪が多いと、体内の熱を上手に放出できないため、汗の量が増えてしまいます。肥満の方に汗かきが多いのはこのためです。しっかり体重や体脂肪をコントロールすることが手汗を抑えることにつながります。
姿勢の悪さによるもの
姿勢が悪いと自律神経が乱れ、手汗の量が増えてしまいます。正しい姿勢を意識することが手汗を抑えることにつながります。
病気によるもの
手汗には病気が隠れている場合があります。汗の量が増える病気としては、バセドー病や糖尿病、生殖器障害、急性リウマチなどがありますが、病気の場合は手汗だけでなく全身の汗が増えるので、汗の量が急に増えたという場合は病院を受診してみましょう。
3つの手汗解消法
ツボ押しで手汗を止める
手汗を止めるために有効な方法の一つがツボ押しです。「汗を止めるためのツボ」ではなく、リラックスさせたり不安や緊張を和らげる効果のあるツボなので、緊張や不安、ストレスが原因で手汗をかく方には有効な解消方法といえるでしょう。
刺激したいツボは「労宮(ろうきゅう)」と「合谷(ごうこく)」の2ヶ所です。
「労宮」は手のひらのちょうど真ん中にあり、力を抜いて手のひらをすぼめた時にくぼむところです。気持ちの良い強さで5秒間押して離し、また5秒たったら押すというのを5回ほど繰り返しましょう。
「合谷」は手のひら側の親指と人差し指の付け根にあり、気持ちの良い強さで5秒間押して1秒ほど離し、また5秒間押すというのを5回ほど繰り返しましょう。
呼吸法を変えて手汗を止める
こちらもリラックスさせて手汗を止めるというというものです。呼吸は普段意識せずに行っていますが、「腹式呼吸」に変えることで気持ちをリラックスさせることができます。腹式呼吸は鼻から吸ってお腹を膨らませ、鼻から吐き出してお腹をへこませるという呼吸法です。コツはゆっくりと時間をかけて息を吐くことです。
胸を圧迫して手汗を止める
バストトップより5cmほど上の位置を圧迫すると上半身の汗を抑えることができます。これは舞妓さんが顔の汗を抑えるために帯を使ってこの位置を圧迫しているんですが、手汗にたいしても有効なので、手汗を抑えたいときにこの部分をしっかり圧迫するようにしましょう。
手汗に効果のある薬
手汗に効果のある薬として「ミョウバン」や「塩化アルミニウム」があります。
塩化アルミニウムの原液は処方箋が必要なので、ドラッグストアなどでは販売されていません。病院へ行くと「塩化アルミニウム水溶液」を処方してもらえます。手汗に対して効果はありますが、手汗を根本的に治療する薬ではなく、一時的に手汗を抑えることができるタイプの薬になります。塩化アルミニウムが含まれている市販薬であれば600円~1,000円ほどで購入することができます。
塩化アルミニウムの副作用は強く、ヒリヒリしたり発疹が出たりかぶれてしまう場合があります。
もう一つの薬「ミョウバン」はドラッグストアで簡単に購入することができます。通常は水にミョウバンを溶かしてミョウバン水として使用します。こちらも塩化アルミニウム同様に、手汗を根本的に治療する薬ではなく、一時的に抑えるものです。副作用は塩化アルミニウムより弱く、濃度を上げて使用するとヒリヒリする場合があります。
手術という選択肢も
手汗がひどく日常生活に大きな支障をきたす場合は、手術で手汗を止めるという選択肢もあります。
手汗手術は胸腔鏡下交感神経節遮断術が現在の主流で、脇の下から内視鏡と電気メスが組み合わさった細い管を差し込んで、背骨付近にある交感神経の束を切断します。そうすることによって手汗を生涯にわたって完全に抑えることができます。内視鏡を使った手術ですから日帰り手術が可能です。
一生涯手汗を止めることはできますが、残念ながら副作用もあります。
手汗が止められることによってひどい乾燥が起こったり、辛いものだけでなく甘いものを食べても汗が出るようになったり、体の他の部分の汗が増えてしまったりすることもありますから、手術を希望する場合は副作用のこともよく考える必要があります。
手汗対策グッズ
副作用を考えると手術を決断するのはそう簡単ではありませんね。
一時的な対策にはなりますが、おすすめなのは制汗剤の利用です。手汗対策として、手汗用の制汗剤も販売されています。
ワキの制汗剤と同じような感じで、手のひらに直接塗りこみます。タイプはクリームやジェル、パウダーと様々なので、自分の使い心地の良いものを選びましょう。また手汗用の制汗剤は、通常足にも使えますから、一つ持っておくととても便利ですよ。
手汗用の制汗剤は、一般的なドラッグストアでは手に入らないことが多く、ほとんどがネットでの取り扱いになります。ドラッグストアで購入できるワキの制汗剤よりは若干値段が高めの設定になっています。口コミなどを参考にしながら購入すると失敗がありません。
一番おすすめの手汗対策グッズは、医薬部外品の手汗制汗パウダー「ファリネ」です。モンドセレクションを受賞し、テレビで紹介され、医師が在籍するスキンケア大学でも紹介された商品で、今非常に注目されています。身体に使用するものなので、安心の国内生産にこだわっています。
手汗専用の制汗剤の中でも、効果が高く人気がありますよ。
ちなみに、ワキ用の制汗剤は、手汗には効かないですよ。ワキ汗のものはアポクリン汗腺に作用するように作られていることが多いですが、手汗の原因は「エクリン腺」という別の汗腺だからです。
手汗が気になる方は、手汗専用のものをご使用ください。