あっ!とふとした瞬間に漏れてしまう尿漏れ。下着が汚れるのも嫌だけど、周りに臭いが漏れていないかなと気になるものですね。
今回は尿漏れの原因やメカニズム、そして骨盤底筋の鍛え方をご紹介いたします。
尿漏れのメカニズム
さて尿漏れのメカニズムを知る前に、尿の流れについて簡単にお話ししますね。
腎臓で作られた尿は、尿管を通り一旦膀胱に運ばれます。そして量がたまると尿道を通り尿として排出されます。これは男性も女性も同じですが、女性は男性に比べて尿道が非常に短い構造になっています。また、骨盤底筋と言われる筋肉も男性よりも弱く、機能低下しやすい傾向にあります。
そこで、踏ん張るなど腹圧があがるなどの刺激によって尿漏れが起こりやすくなります。
尿漏れにはタイプがある
尿漏れといってもタイプは様々です。大きく分けて「蓄尿障害」と「排出障害」の2つに分けられます。
「蓄尿障害」は尿が我慢できず漏れてしまうことを指します。「排出障害」は尿が出きらず、膀胱から溢れるタイプです。
では、もう少し具体的な尿漏れのタイプをご紹介しますね。
1.腹圧性尿失禁
女性に最も多い尿漏れが腹圧性尿失禁によるものです。重いものを持ち上げたり、スポーツ、咳やクシャミ、笑うといった動作によって尿が漏れます。
これらは老化によるもの、産後、慢性便秘、運動不足による筋力低下、肥満などが原因として起こります。骨盤底筋や尿道括約筋といった筋肉が低下し、尿道を支えられなくなるからです。
お腹に力が加わった時に、尿が漏れないように尿道を閉めることが出来なくなる為です。
2.切迫性尿失禁
切迫性尿失禁も患者数が多い尿漏れで、尿意を感じてトイレに行くまでに尿が漏れてしまいます。脳のコントロール機能がうまく機能せず、下着の中に漏れてしまったり、下着をおろしている間に出てしまうのです。
3.頻尿
続いてご紹介するのは、膀胱炎の症状として起こる頻尿が原因となるケースです。1日に10回以上トイレにいき、尿意がコントロールできない為、お手洗いまで間に合わないということになるのです。
また細菌による膀胱炎の場合と、ストレスなどが引き金となる神経性頻尿が原因となる場合があります。
4.機能性尿失禁
機能性尿失禁は高齢になるにつれて増える症状で、運動機能に障害が出て、排尿に間に合わないというケースです。
骨盤底筋チェック
尿漏れと関係が深いのは骨盤底筋という筋肉のたるみです。この筋肉は、膀胱・尿道・子宮・膣などの骨盤内にある臓器を下から支える働きをしています。そこで
低下してしまうと、内臓が下に落ちきて、膀胱や尿道が引っ張られることで機能を果たしづらくなるのです。
それだけ非常に大切な筋肉なのですが、女性特有の出産、さらには便秘、肥満などによって骨盤底筋が低下してしまいます。
出産をする際に骨盤底筋の収縮力が低下したり、便秘も膀胱・尿道を圧迫させます。体重が過度に増えると、筋力も低下し正常に働いてくれなくなります。
では、ご自分で出来る骨盤底筋が正しく働いているかのチェック方法をご紹介していきましょう。
1.分かりやすいように裸になります
2.右手の人差し指から薬指までの3本の指先を肛門と会陰部に軽く当てます
3.おならを我慢するときのように、お腹にぎゅっと力を入れます
これを行った時に、会陰腱中心と呼ばれる肛門の少し前にある、若干硬めの部位がキュッと締まり持ち上がれば、きちんと機能している証拠です。
これ以外に、排尿中に途中で尿を止めようして、尿の出が遅くなるかどうかでも判断できますよ。
骨盤底筋を鍛える体操
さて、ご自分で骨盤底筋を鍛えることで尿漏れを防止する体操をご紹介しますね。
1.仰向けで行う体操
1仰向けに寝転び、足を肩幅位にに開きます。両膝は軽く曲げておきます。
2.1.の姿勢のまま、陰部を全体的に引き上げるように骨盤底筋を締めていきます
※目標は12秒~14秒ですが、慣れないうちは5秒から始めましょう
※お腹やお尻、足、腰などは力を抜きましょう
3.1.の姿勢に戻り46~48秒リラックスします
一連に動きを1分で行い、連続して10回行います。
2.座って行う体操
1.軽く壁にもたれかかるようにして床に座ります
※両膝を立てて軽く開いておきます
2.足の付け根の内側部分にある肛門括約筋近くに、片方に手のひらを当て、指で骨盤底筋を確認しましょう
3.姿勢を保ったまま、陰部を全体的に引き上げるように骨盤底筋を締めていきます
※目標は12秒~14秒ですが、慣れないうちは5秒から始めましょう
※お腹やお尻、足、腰などは力を抜きましょう
3.1.の姿勢に戻り46~48秒リラックスします
一連に動きを1分で行い、連続して10回行います。
尿漏れの原因になる骨盤底筋は自分でトレーニングすることができます。
そこで、骨盤底筋を鍛えることで、尿漏れを解消しましょう。骨盤底筋が鍛えられればうれしいことにスタイルも変わってきますよ。