心身の不調に効く「足つぼマッサージ」の正しいやり方

足の裏には多くのツボがあり、第2の心臓とも呼ばれています。それは足の裏のツボを刺激することで、体のあちこちに影響を及ぼし、体の不調や心の不調を改善することができるからです。最近ではリフレクソロジーとも呼ばれ、様々な足つぼマッサージが紹介され、サロンも増えています。

さらに足つぼマッサージには、子供の集中力を高め、運動神経の向上や免疫力が上がるといった効果もあるとされています。このように様々なよい影響をもたらしてくれる足つぼマッサージの、正しいやり方について詳しくご紹介します

広告

足つぼマッサージとは?

足つぼマッサージとは、足の裏にあるツボを刺激することで、心身の不調を改善する方法のことです。足つぼマッサージは、反射区療法というのが正式な名称です。私たちの体は血管や神経が体の中に張り巡らされていますが、足の裏にあるツボを押すと、体のあちこちに反射的につながり、その働きを促進させるといったことが起こります。ヨーロッパでは足つぼマッサージは、医療として使われ、その効果も証明されています。

さらに足つぼマッサージでは、老廃物がたまる足をほぐし、血行を改善する効果もあります。心臓から遠い足には、老廃物や水分がたまりむくみやすくなります。そこで足裏をマッサージし、老廃物を押し流すことで、足だけでなく体全体の血行を改善することになります。

歴史は古く、紀元前2330年頃に描かれたとされるエジプト壁画に記録が残っています。また中国医学でも足裏の重要性が取り上げられており、日本に伝わりました。後にヨーロッパにも伝わった足つぼの療法は、医学的な理由が明らかにされたことから世界中に広がっています。

心身の不調に効く「足つぼマッサージ」の正しいやり方

足つぼマッサージの効果は?

足つぼを押すことで、そのツボに反応する場所の働きが改善されます。

内臓の働きをよくする

胃もたれや胃腸の疲れなどを改善し、正常な働きができるよう改善します。内臓の働きが正常になることで、免疫が良くなり、肌の調子も良くなります。

便秘を改善する

腸だけでなく肛門までの消化から排泄までの流れを整えて、便秘の解消にもつながります

血行が良くなることで冷えが解消する

足裏をほぐすことで老廃物が押し流され、血行が良くなります。その結果血液の循環が正常に戻るため、冷えが解消されます。血行の改善は肩こりや腰痛といった症状をやわらげることにもなります。

食べ過ぎを防止する

足裏のツボを押すことで、食欲が抑えられるので食べ過ぎを防ぐことになります

さらに足裏がほぐされることでリラックス効果も得られるため、ストレス解消や安眠にもつながります。その他風邪の症状の緩和や、二日酔いの解消など、それこそ体に起きる全ての不調がツボで分かり、また改善することが可能なのです。

広告

足つぼマッサージのやり方

足つぼマッサージの準備

足つぼマッサージを始める前に、道具や場所は必要ありません。ただし自分の指で押すと上手くツボを押せなかったり、指が疲れてしまうこともあるので、マッサージ用の棒やゴルフボールなどで代用することもできます。

指で押すにしても道具を使うとしても、肌に刺激となってしまいますので、あらかじめマッサージクリームなどを用意して、塗ってからマッサージするのがおすすめです

すぐできる時短足裏マッサージ

1.親指を握りこんでグーにし、足の裏を上下にさすります。
2.足の外側から土踏まずに向かって親指で押さえながら流します。
3.足裏の中央のくぼみを10秒間押します。
4.くぼみからかかとに向かって流します。
5.内側のくるぶしの周りを下から上へ押し上げます。
6.外側のくるぶしも同じように下から上へ押し上げます。

余裕があればアキレス腱やふくらはぎも合わせてマッサージすると、足全体のむくみが改善されます。また足の裏を温めた状態で行う方が効果が上がるため、お風呂上がりなど体が温まりリラックスした状態ですることがおすすめです。

心身の不調に効く「足つぼマッサージ」の正しいやり方

足つぼマッサージの注意点

足つぼマッサージをする際、以下のことに注意しましょう。

食事の後30分以上過ぎてからする

食事の後は、消化のために胃や腸に血液が集まっているため、足裏を刺激して血行を促すと逆に負担がかかることになります。食事の後は時間をおくようにしましょう。

お酒を飲んでのマッサージはしない

お酒は血管が広がり血行が良くなっている状態です。そこでマッサージをすると酔いが一気に回ってしまいます。飲酒をした後のツボ押しは控えましょう。

体調が悪い時にマッサージはしない

体調が優れない時にマッサージをすると、逆に症状が悪化してしまうことがあります。体調が悪い時には足裏の刺激は控えましょう。

妊娠中の足裏マッサージは厳禁

足つぼには生殖器につながるツボもあります。妊娠中は足つぼマッサージはしないようにしましょう。

足を怪我している場合や疾患がある場合はしない

足を治療している人のほか、脳出血や心疾患、腎疾患など持病がある人や治療中の人は、足裏を刺激することで症状が悪化することもあります。そういった人は、病院で主治医の先生に事前に相談するようにしましょう。

足つぼマッサージだけに頼らない

足つぼマッサージには医療的な効果もあるとはされていますが、あくまでも個人でする以上、劇的な体の変化が起きるわけではありません。ツボ押しでも解決できない症状がある場合には、病院での診察を受けるようにしましょう。

また生理中の足つぼマッサージは辛い症状を改善してくれるものもありますが、体調が悪い時には無理にしないようにしましょう。また時間をかけることも厳禁です。長時間するよりも1日1回片足10分から15分程度で、毎日続ける方が効果があります

心身の不調に効く「足つぼマッサージ」の正しいやり方

足つぼマッサージで調子が悪くなる?

足つぼマッサージには様々な効果がありますが、マッサージを行うことで一時的に体調を崩すなど反応が強く出ることがあります。

体がだるくなったり眠くなったりする

老廃物を押し流すことで、血行が良くなりますが、今まで眠っていた細胞が活発に動き始めるため、その反応で体がだるく感じられたり、眠気が起きることもあります。

トイレに何度も行く、尿の色が濃くなる

足裏が刺激されて、排泄の活動が盛んになることに加え、老廃物を排出するために尿の色が濃くなったりします。

足が腫れる

老廃物はリンパ管を通って体の上に向かいますが、関節がある足首に老廃物が一気に集中することで、関節が腫れることがあります。一時的なもので、毎日マッサージを続ければ腫れも引いていきます

今まで体の不調となっていた原因が、足つぼマッサージで改善されると共に、急な体の変化に体調が一時的に悪くなることもあります。こういったことを防ぐためには、最初にいきなりあちこちツボをマッサージするのではなく、足裏をもみほぐすことを優先し、まずは短い時間からマッサージを始めるようにしましょう。