周りに迷惑を掛けていませんか?女性の体臭の5つの原因と改善する法

「体臭」というと、おじさんの代名詞と思ってしまいそうですが、もちろん女性にも多かれ少なかれ体臭はあります。その体臭が弱ければ良いのですが、「周りに迷惑をかけているんじゃ?」と思うと不安になってしまいますよね。また、普段は体臭を気にすることなんてなくても、暑い夏場やスポーツのあとなど、汗をかくときにはニオイが気になってしまうという女性も少なくはないのではないでしょうか。

でも、どんなに心配して体臭対策アイテムを使用しても、キツい体臭の原因を何とかしなければ根本的な解決には繋がりませんよね。

実は、女性の体臭には、男性の体臭とは違う女性ならではの原因があるんです。

女性特有の体臭の原因や、体臭を抑える方法について解説します。体臭の原因と対策を知り、ニオイ知らずのオンナを目指しましょう。

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一般的な体臭の原因って何?

性別にかかわらず、体臭の原因としては「食生活の乱れ」「飲酒・喫煙」「ストレス」の3つが挙げられます。

食生活の乱れ

人間の体臭の原因物質は、食べ物です。

食べたものが腸で分解されるときにアンモニアなどの毒素が発生したり、食べ物の一部が腸内にいる悪玉菌のエサになったりすることで体臭の原因になるほか、食べ物に含まれる脂肪分や添加物が腸の絨毛に詰まったり活性酸素を生成することも体臭に繋がります。

特に体臭の原因となるのは、消化に時間のかかるたんぱく質である肉類、油脂や添加物の多いファストフードやカップ麺、スナック菓子、そしてチーズやバターなどの乳製品です。

外食に頼りがちであったり、洋食中心になりがちな現代人は、その食べ物のせいで体臭がきつくなってしまいやすいということですね。女性の好きなスイーツも、油脂が多く乳製品もふんだんに使用されているため、食べ過ぎは体臭の悪化に繋がります。

飲酒・喫煙

アルコールが肝臓で分解されるときに生成されるアセトアルデヒドや酢酸、喫煙で体内に吸収されるニコチンは、血液に取り込まれて全身に運ばれ、体臭としてあらわれます。

特にお酒の場合、お酒の弱い方は体内に入ったアルコールを分解する力が弱いということですので、飲酒後の体臭がきつくなりやすいです。

ストレス

実は、ストレスも体臭をキツくしてしまいます。

ストレスが溜まることで体内で活性酸素が発生しやすくなったり、自律神経のバランスが崩れて腸内環境が悪化することで腸内に毒素が溜まりやすくなったりして体臭も悪化してしまうんです。

周りに迷惑を掛けていませんか?女性の体臭の5つの原因と改善する法

女性の体臭の原因って何?

「食生活の乱れ」「飲酒・喫煙」「ストレス」は、老若男女関係なく体臭の原因となってしまいますが、女性の場合はそれ以外にも「女性特有の原因」が存在します。具体的にどのような原因があるのか、ひとつひとつ見ていきましょう。

1.ダイエット

ダイエットは多くの女性が抱える永遠の課題ですよね。

でも、食事制限を伴うダイエットで偏った食事を続けていると、口臭や体臭を悪化させてしまいます。また、食事制限は栄養が偏るだけでなく代謝も落ちてしまうので、溜め込まれた脂肪酸がニオイの原因物質に変化してしまうので、女性にとって嬉しい結果を運んできてはくれません。

2.貧血

貧血に悩む女性も少なくないのではないでしょうか。

貧血とは、全身に酸素を運ぶ役割を持っている血液中のヘモグロビンや赤血球が減少してしまうことで、つまりは体内の酸素不足です。貧血になると、不足した酸素を補うために体内の糖を代謝して乳酸が生成されます。乳酸は体を酸性に傾ける上、乳酸と一緒にアンモニアも増加し体臭の原因となってしまうんです。

3.加齢臭

「加齢臭」というと、それこそ「おじさん臭い!」と思われるかもしれませんが、男性ほどではないにしても女性にも加齢臭があるんです。

更年期に入ると、皮脂の分泌を抑えるはたらきのある女性ホルモンの分泌が減り、皮脂の分泌が増えて女性の加齢臭を引き起こします。

しかもやっかいなことに、男性の場合は60代頃から男性ホルモンが減って皮脂の分泌が減って加齢臭が収まってくるのに対し、女性の場合は女性ホルモンの分泌が増えることはないので加齢臭が収まることもないというのです。

4.更年期障害

女性の加齢による体臭の増加は、加齢臭だけではありません。

更年期障害で自律神経が乱れることで、体がのぼせたり、汗の量が増えることがあります。大量に汗をかくと、当然ニオイの原因にもなってしまいますので、体臭の悪化に繋がってしまいます。ただ、加齢臭と違い更年期障害は一時的なものであり、時間の経過とともに自然と収まってくるものではあります。

5.デリケートゾーンのニオイ

女性特有の体臭としては、デリケートのニオイが挙げられます。なかなか人とは比べ難いものですが、デリケートゾーンで雑菌が繁殖することでニオイがキツくなってしまったり、おりものの量が増えたり質が変化することがあります。婦人科系の病気である恐れもあるため、気になる場合は病院を受診しましょう。

また、生理中は経血が酸化したり雑菌が繁殖することで悪臭が発生してしまいやすくなります。

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体臭の種類

体臭は、 エクリン腺とアポクリン腺という2つの汗腺と皮脂腺から分泌される「汗」によって体外に排出されます。

皮脂腺から分泌される汗

皮脂腺は、その名の通り皮脂を分泌するところで、体中の毛穴の中に存在しています。頭部や背中といった上半身に特に多く、手足など末端に行くほど数が減っていきます。

皮脂には肌や髪を乾燥から守り柔らかく保つ役割もあるため大切なものですが、皮脂に含まれている「皮脂酸」は空気に触れて酸化するとニオイの原因物質に変わってしまうんです。通常はニオイが気になるほどの分泌はありませんが、生活習慣やストレス、動物性脂肪の摂り過ぎにより皮脂腺が活発になると、皮脂が過剰分泌されてニオイが強くなり、皮脂腺が活発になると2つの汗腺も活発になって、さらにニオイが強くなることも知られています。

エクリン腺から分泌される汗

エクリン腺は「小汗腺」とも呼ばれており、唇やまぶた以外の全身に存在しています。

暑いときや運動をしたとき、刺激物や熱いものを食べたときや緊張や不安を感じるときに出る生理的な汗はエクリン腺から分泌されているもので、その成分の99%が水であり基本的には無臭です。皮脂腺から分泌される皮脂と混ざることで「皮脂膜」を形成して、皮膚や髪を乾燥から守る役割も持っています。

エクリン腺からの汗はほぼ水分ですが、塩分や尿素、アンモニアやミネラルも1%程度含まれており、これが汗のしょっぱさの正体です。ほぼ水分なので非常にサラッとしていますが、この汗を放置することで雑菌が繁殖するとニオイも出てしまいます。

アポクリン腺から分泌される汗

アポクリン腺は「大汗腺」とも呼ばれていて、皮脂腺と同じく毛穴の中に存在しています。しかし、全身に分布する皮脂腺とは違い、脇の下や乳首、性器の周辺や外耳道、おへそ周りなど、体の一部にしか存在しないと考えられています。

エクリン腺と同じ汗腺なので汗を分泌するところなのですが、動物同士が固体を認識するためのニオイや異性を引き寄せるフェロモン、つまり体臭の原因となる物質を生成する役割を持っています。

アポクリン腺は思春期以降に活動しはじめ、分泌される汗は塩分は少ないものの脂肪や尿素、アンモニアのほか鉄分なども含んでいるため、乳白色で粘り気があるのが特徴です。分泌された直後は無臭ですが、塩分が少なく栄養豊富なので雑菌が繁殖しやすく、皮脂腺から分泌される脂肪酸と混ざることでより雑菌が繁殖して強いニオイを発してしまいます。

周りに迷惑を掛けていませんか?女性の体臭の5つの原因と改善する法

体臭の改善法

体臭を改善するためには、適度な運動質の高い睡眠を心掛けて規則正しい生活を送り、ストレスを溜め込まないことが大切です。また、体臭の原因が食べ物にある以上、食生活の見直しも欠かせません。

具体的には、肉類を控えて野菜中心の和食を心掛けることと、腸内環境を整える食べ物、抗酸化作用のある食べ物、アルカリの食べ物を積極的に取り入れていきましょう。

腸内環境を整える食べ物

腸内環境が悪化すると、悪玉菌が増えてたんぱく質を分解するときにニオイの原因物質が発生してしまうだけでなく、腸の動きが悪くなって便秘になり、毒素や食べ物のカスが排出されにくくなり、さらに腸内環境を悪化させて体臭をキツくする悪循環に陥ってしまいます。

食物繊維や乳酸菌、オリゴ糖を含む食べ物を積極的に摂取して、腸内環境を整えるようにしましょう。

食物繊維を多く含む食べ物としては、野菜やキノコ、海草類、オリゴ糖を多く含む食べ物としては、玉ねぎやキャベツ、ゴボウやアスパラガス、大豆やじゃがいもが挙げられます。

乳酸菌は、チーズやヨーグルトなどの動物性乳酸菌ではなく味噌やぬか漬けなどの食物性の乳酸菌がおすすめです。

抗酸化作用のある食べ物

老化の原因であり、体臭の原因の一つである活性酸素対策には、抗酸化作用を持つ食べ物が欠かせません。

高い抗酸化作用を持つビタミンCやE、カテキンなどのポリフェノール、セサミンやリコピンを含む食品を、ぜひ積極的に取り入れましょう。野菜やフルーツ、日本茶や紅茶、ゴマ、トマトなどが挙げられます。

また、唐揚げなどの油物は活性酸素を発生させてしまいますので控えるようにしましょう。

アルカリの食べ物

人間の体は、通常弱アルカリ性に保たれています。これが酸性の食べ物を多く摂ることで酸性に傾くと、体臭がキツくなるだけでなく抵抗力も弱まってしまいます。アルカリの食べ物をとることで、弱アルカリ性を保ちましょう。

アルカリの食べ物というと、海藻、ほうれん草やゴボウ、サツマイモなどの野菜やメロンなどの果物、キノコ、大豆、そして意外にも梅干しやグレープフルーツ、レモンもアルカリの食べ物として挙げられます。

梅干しやグレープフルーツ、レモンなど酸っぱい食べ物には、たんぱく質を分解するはたらきを持つクエン酸も豊富に含まれているので、お肉を食べるときに一緒の摂るようにするよ良いですね。

周りに迷惑を掛けていませんか?女性の体臭の5つの原因と改善する法

生活習慣から体臭を改善・予防しよう

人間の体臭は、主に食べ物が原因でキツくなってしまいます。女性の場合、デリケートゾーンのニオイもありますし、ダイエットや貧血、加齢による女性ホルモンの減少なども体臭の原因となります。

特に加齢の場合、男性と違い年齢とともに体臭が収まることもありませんので、生活習慣を見直して体臭をキツくしてしまわないような食生活を心掛けるようにしましょう。