1歳~2歳くらいの小さな子供が怒って癇癪を起し、その辺にあるものを投げつけるというのはよくあることですが、親としてそのまま見過ごすことはできませんね。もしお友達と喧嘩したときにも同じように物を投げてケガをさせたらと心配している親御さんも多いでしょう。
どうして怒ると物を投げつけるのか、そんなときはどうやって子供に対応したら良いのかをご紹介いたします。
1・2歳児は「イヤイヤ期(第一次反抗期)」
子供が1歳~2歳ごろになるといわゆる「イヤイヤ期」というものに突入します。いわゆる第一次反抗期のことで、何にでも「イヤ!」と反抗してしまうことからこのように呼ばれています。
それまで可愛い赤ちゃんだったのに、イヤイヤ期に突入するとママもパパもイライラして、精神的に疲れてしまうことが多くなる大変な時期です。ですが大変な時期ではありますが、これは子供の心がしっかり成長している証拠です。
イヤイヤ期は個人差はあるものの、だいたい1歳半くらいから始まります。
この頃の育児はとても大変で、「いつ終わるの?」と毎日子供と格闘しているママやパパも多いですが、だいたい2歳~4歳くらいまで続きます。個人差があるので長いと3年以上続いてしまうこともあるようです。
またイヤイヤ期がなく過ごしてきたのに幼稚園目前に突然始まってしまったということもあるなど、個人差が目立ちます。
イヤイヤ期は子供の自我が芽生え、自分の要求を通そうとするために、何でも「イヤ」と反抗するのです。
自分の感情をママやパパにぶつけることで、反応を見たり、自分の思い通りになるのか確認したり、泣くこと以外にも自分の気持ちを相手に伝える方法があることなどを体験して学んでいきます。
怒って物を投げる理由は?
言葉で反抗するだけならまだ良いですが、怒って物を投げつけてくることもあります。
この時期の子供はママやパパのいうことに反抗し、癇癪を起こしてしまう時期です。大人からすれば「何でもかんでも反抗してくる」と思ってしまいますが、単に反抗しているわけではなく自己の主張を通そうとしているのです。
この時期の子供は多少言葉も話せますが、まだまだ自分の気持ちを言葉で上手に伝えることはできません。そのため物を投げつけてくるのです。この行為も自己主張のひとつです。
当たったら当然痛いですし、物が壊れたりするので大変ですが、物を投げるということも子供がきちんと成長している証拠なのです。
「暴力的な子供に育ったら」という不安はいったん置いておいて、子供の気持ちを受け止めて乗り切るようにしましょう。
怒って物を投げた子供に対する親の対応
子供が怒って物を投げてきたとき、どのような対応をしていますか?「物を投げちゃダメ!」と頭ごなしに叱りつけていませんか?
物を投げる行為は、大人からするといけない行為ですが、自己主張のひとつです。これを頭ごなしにダメだと叱ってしまうと、「自己主張するのはいけないことなんだ」となってしまいます。上手に対応することが大切です。
具体的な対応をご紹介いたします。
子供の気持ちを代弁する
子供が物を投げるのは、言葉で自分の気持ちを伝えることができないからです。子供が癇癪を起すにはそれなりの理由があるので、親がそれを言葉で代弁してあげましょう。
「これがしたかったんだね」「上手にできなかったんだね」と気持ちを代弁したうえで、物を投げるのはいけないことだと教えてあげてください。
物の気持ちを代弁する
イヤイヤ期の子供が癇癪を起して物を投げるのは仕方がないことです。物を投げて子供を叱るよりも効果があるのが、投げられた物が痛がっているということを伝えることです。
投げた物を持って「痛かったね、可哀そうね。よしよし」とすることで、物を大切に扱うようになる子供も少なくないようです。
投げないように止める
イヤイヤ期は癇癪を起して物を投げてしまうのは仕方がないことですが、だからといって放置してしまうと、気に入らないことがあると物を投げるのがクセになってしまうこともあります。
物を掴んで投げそうになったら投げないように止めてあげてください。止め方はいろいろありますがハグしたり、くすぐったり、絵本やおもちゃで気を引いたりすると効果的です。
ビシッと叱ることも
物を投げても頭ごなしに叱りつけることは避けるべきですが、時にはビシッと叱ることも必要です。どんなときに叱らなければいけないのかは、危険なことをした場合です。
ビシッと短く叱る方が効果的です。
イヤイヤ期は重要!
イヤイヤ期は子供もママもパパもみんながイライラしてしまうことが増える大変な時期です。ですがイヤイヤ期は子供の心が健康に成長している証拠でもあります。
さらに、ママやパパを信頼しているからこその自己主張だともいえます。ママやパパに気持ちを受け止めてもらえるからこそ、子供は安心して成長でき、徐々に感情のコントロールを覚えていくのです。
イヤイヤ期がないと育児は楽になりますが、この時期に上手に自己主張することができないで育ってしまうと、思春期以降の反抗期でその分大爆発して大変なことになるかもしれません。
上手に受け止めて成長を見守りましょう。