「冷ご飯ダイエット」で痩せる5つの理由と正しいやり方

ダイエットをする際、注意しなければいけないものに、糖質があります。糖質とは甘いものに含まれると考えがちですが、糖質は甘いものだけでなく、お米や小麦などの穀物に含まれるデンプン、さらに肉に含まれるグリコーゲンも糖質の仲間です。

果物などに含まれる糖分は、単糖という分解されやすい糖類、デンプンなどは単糖がいくつも結合した多糖類です。そのためダイエットでは糖質を含むものをなるべく食べない方法が一般的ですが、デンプンを多く含むご飯を使った冷ご飯ダイエットが今注目を集めています。そこで今回は冷ご飯ダイエットの効果と、その方法について、詳しくご紹介します。

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「冷ご飯ダイエット」とは?

糖質であるデンプンを多く含むご飯ですが、冷やすと消化しにくいデンプン、いわゆるレジスタントスターチになります。レジスタントスターチは、小腸で吸収されず、大腸まで届きます。

レジスタントスターチは水を含んで膨らむために満腹感が続き、食べ過ぎを防ぐことからダイエットに冷ご飯を食べる方法が注目されているのです。

「冷ご飯ダイエット」で痩せる5つの理由と正しいやり方

冷ご飯ダイエットで痩せる理由

冷ご飯を使っておこなうダイエットで、なぜ痩せることができるのか、それにはいくつかの理由があります。

1.カロリーオフになる

通常お米に含まれるデンプンは、難消化性デンプンという、小腸で分解されてブドウ糖になる通常のデンプンとは違い、消化されにくいデンプンです。これに水を加えて加熱することで、結合したデンプンがバラバラになります。しかし冷えると再結合し、難消化性デンプン、レジスタントスターチへと変化します。

そして、通常だと1g 4kcalですが、約半分の2kcalになります。ただ、ご飯を冷やしたからといって全て変化するということではありません。それでも炊きたてのご飯よりは確実にカロリーオフになります。

2.満腹感が得られる

温かいご飯は軟らかいため、よく噛まずに早く食べてしまいがちです。またデンプンは吸収が早いため、すぐにお腹がすいてしまい、食べ過ぎにつながります。冷ご飯にすると、固いため何度もしっかり噛む必要があります。

ダイエットでは、ゆっくり食べて満腹中枢を刺激することが必要です。さらにレジスタントスターチは水に溶けない食物繊維なので、水を含んで膨らみ、これも満腹感が持続することにつながります。

3.カロリー消費につながる

噛むことで、カロリーが消費されます。噛む回数も30回以上でカロリー消費につながります。さらに噛むことで代謝も促進されるので、脂肪燃焼の効果もあります。噛むことはダイエットだけでなく、免疫力を上げるなど、様々な効果があります。

4.血糖値の急な上昇を抑える

消化酵素で分解されないため、ブドウ糖にならず、血糖値が一気に上がることがありません。

5.腸内環境を改善する

食物繊維と同じ働きをするため、大腸で腸内細菌のエサとなり、腸内細菌が活動しやすくなります。そのため悪玉菌の働きが抑制され、コレステロールや中性脂肪が抑えられます。

またレジスタントスターチは食物繊維なので、便秘の解消にもなります。

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冷ご飯ダイエットの正しいやり方

冷ご飯ダイエットの方法は、普段の食事で食べているご飯を、冷ご飯にするだけです。ただしご飯を電子レンジで温めてしまうと、レジスタントスターチには変化しません。レジスタントスターチに変化するのは、4度から5度に冷やした時なので、炊いたご飯をそのまま冷ました後、冷蔵庫で冷やしてから食べるようにします。

食べるのは朝昼晩どの食事にしてもかまいません。慣れないうちは1日1食だけを冷ご飯に置き換えて始めるといいでしょう。

「冷ご飯ダイエット」で痩せる5つの理由と正しいやり方

冷ご飯ダイエットをする時の注意点

冷ご飯ダイエットをする際には、以下のことに注意が必要です。

食べ過ぎない

カロリーが半分とはいえ、実際にはご飯すべてがレジスタントスターチに変化するわけではないので、多く食べるとその分摂取カロリーは増えることになります。冷ご飯でダイエットをするなら、ご飯の量は減らすようにしましょう。

おかずもきちんと食べる

冷ご飯ダイエットは、冷ご飯を食べるだけで痩せるわけではありません。ビタミン・ミネラルを含む野菜や、タンパク質である魚や肉もバランス良く摂取してください。体を冷やさないために、おかずを温かくするなどして工夫しましょう。

ご飯を冷凍しない

冷凍は急激な温度変化を与えてしまうため、レジスタントスターチに変化しません。冷凍せずに徐々に冷ましてから冷蔵庫で保存するようにしましょう。ただし慣れないうちは、冷たいと食べづらいということもありますので、その場合は少しだけ温めるようにし、だんだんと冷ご飯を食べるようにしましょう。

同時に、冷蔵庫のご飯を温め直すのもレジスタントスターチがなくなる原因になります。どうしても冷凍しないといけない場合は、電子レンジで解凍した後、室温で冷ますようにしましょう。

レジスタントスターチに変化するのは、お米だけではありません。小麦などの穀物やじゃがいもなども冷やせば同じようにレジスタントスターチができるので、冷やしてポテトサラダにしたり、麺類も冷やし麺を選べば効果が期待できます。