ニキビというと顔に出来るものというイメージがありますが、実は背中や胸にも出来ます。肌の露出が多くなる季節や、胸元の開いたシャツを着た時など、自分が思っている以上に目立ってしまうのが胸元ニキビです。なぜ胸元にニキビが出来てしまうのか、その原因と共に、自宅で出来るケアの方法についてご紹介します。
胸元ニキビの原因
ニキビというと、皮脂が詰まることで起きるもの、と思う人が多いのではないでしょうか。顔など皮脂の分泌が多い場所では、毛穴に皮脂が詰まりやすく、常在菌であるアクネ菌が増殖することで炎症が起きます。
ただ、体に出来るニキビはカビの一種とされるマラセチア菌による炎症であることがほとんどです。どちらも皮脂の詰まりが大きな原因で起こりますが、皮脂分泌の多い10代と違い、20代以降に出来るニキビは皮脂以外にも様々な原因からニキビが発生します。
1.汗によるもの
運動をした後や入浴後、また暖房が効いた部屋で過ごした時など、様々なことで胸に汗をかいた時に、その汗をきちんと拭き取らないと、汗が毛穴を塞いでしまい、皮脂が出られなくなってしまいます。そのため、皮脂が詰まりニキビが出来てしまいます。
2.衣類の刺激
服や下着が肌に触れる摩擦が刺激となり、肌が刺激から自分を守ろうとして角質が厚くなるため、結果的に毛穴が塞がれてしまいます。また通気性が悪い服を着ていることで、汗をかき、肌が蒸れることも毛穴が詰まる原因となります。
3.シャンプーやボディーソープの洗い残し
すすぎが十分でないと、毛穴に洗い残しが詰まり、ニキビが発生します。
4.食事が偏っている
甘いものや油の多い食事などは、皮脂の分泌を活発にするため、皮脂が詰まりやすくなります。
5.睡眠不足や疲労
疲労やストレス、睡眠不足は自律神経を乱すため、ホルモンバランスの乱れにつながります。その結果肌の新陳代謝に影響を及ぼし、皮脂が過剰に分泌されるなどして、ニキビが出来やすくなります。
6.不潔な状態
身の回りにあるものが清潔でないと、雑菌が増えやすくなります。同じ服を何日も続けて着ている、寝具やカバー、タオルなどをきちんと洗濯しないといったことが続くと、汗や皮脂から雑菌が増殖し、ニキビが出来てしまいます。
7.肌の乾燥によるもの
肌が乾燥すると、肌は乾燥から自分を守ろうとして、皮脂の分泌を増やしてしまいます。熱いお風呂に入ったり、汗を拭く時に乾いたタオルを使って、必要な皮脂までも拭き取ってしまった時などに、肌が乾燥しやすくなります。
さらに女性の場合は、生理周期でホルモンバランスが崩れるため、排卵後から生理前まではニキビが出来やすくなります。
自宅でできる胸元ニキビの治し方
胸元ニキビは目立つために気になってしまいますが、出来てしまったニキビを早く治すためには、触ったり潰したりしないことが大切です。
お風呂でこすらない
気になってこすってしまうと、逆に皮脂が分泌されてしまいます。清潔に保つことが必要ですが、手でそっと撫でるように洗うようにしましょう。
ピーリングをする
詰まってしまった皮脂を取り除くためには、ピーリングが効果的です。ただし刺激が強いものは逆効果なので、ボディ用のものを使うようにしましょう。
風呂上がりには保湿をする
皮脂はお湯でも溶けるため、お風呂から出た時の肌は、乾燥しやすくなっています。必ず保湿をするようにしましょう。
さらにニキビに刺激を与えないよう、通気性のよい服を着る、胸元に髪の毛があたる時には縛るなどして対策をしましょう。これらのケアをしても胸元ニキビが減らない、もしくは増えた、炎症がひどいといった時には、皮膚科での治療を受けるようにしましょう。
胸元ニキビを予防しよう
自宅でケアが出来る程度のニキビでも、油断しているとまた再発してしまいます。普段の生活から胸元ニキビを予防することが大切です。
汗を吸収する下着を着る
化繊素材の下着は汗がこもりやすいので、ニキビが出来る原因となります。汗をかいた時には下着を替えるなどして、肌を蒸れさせないようにしましょう。
入浴する時の洗い方に気をつける
シャンプーを最後にすると、体にそれらの成分が残ってしまうことがあります。先に洗髪してから体を洗うようにすると、洗い残しを防ぐことが出来ます。
食事に注意する
甘いものや脂っこいものを控えることはもちろんですが、肌の免疫力を高めるために、ビタミン類を意識して食べるようにしましょう。野菜や果物を多めに食べることが出来るよう、メニューを工夫するのも大切です。
睡眠不足やストレスを解消する
ホルモンバランスが崩れると、皮脂の過剰分泌が促されやすくなります。規則正しい生活を心掛け、ストレスを溜めないように心掛けましょう。
生活環境を清潔に保つ
肌に触れる物は、服だけでなく下着やタオル、パジャマやシーツなど、全てを清潔に保つ必要があります。
顔だけでなく体全体にもスキンケアをする
肌のケアは顔だけでなく全身にも行いましょう。
またお風呂で体をこすりすぎることも、肌の刺激となります。ボディタオルやボディブラシを変えるなどして、肌の刺激を少なくするようにしましょう。
胸元ニキビを作らないために注意したいこと
胸元ニキビが何度も出来てしまうという場合、肌に触れる色々な物を見直す必要があります。服や下着もですが、洗濯に使っている洗剤やボディーソープやシャンプーが体に合っていないこともあります。さらにボディーローションや保湿剤が合っていないこともありますので、一つずつ見直していく必要があります。
ただしマラセチア菌が原因で起きているニキビの場合は、根本の原因となるマラセチア菌を減らさないと何度も繰り返してしまいます。胸元ニキビが長引く場合や、胸元ニキビの原因が分からない場合には、病院での検査を受けるようにしましょう。