立つときに太ももがくっついて隙間のない足だと、見た目がすっきりと見えません。ショートパンツやミニスカートを履いた時に、内ももに隙間があると足がきれいに見えます。ですが体の中でも特に痩せにくい部分でもある太ももだけに、諦めてしまったという人も多いのではないでしょうか?

実はこの痩せにくい内ももをすっきりさせる方法があるのです。そこで内ももをすっきりさせるためにすぐに始めたい、エクササイズやストレッチなどを詳しくご紹介します。

内もも痩せのカギを握る「内転筋」

内ももに隙間がないと、足がむっちりと太く見えてしまいます。ミニスカートを履いたときにできる太ももの隙間を作るには、内転筋という筋肉を鍛えることが必要です。内転筋とは一つの筋肉を指す名前ではなく、足を閉じる際に動くために必要となる筋肉の総称です。内転筋は太ももの内側にあります。内転筋の5つの筋肉はこちらです。

  • 大内転筋:太ももの中で最も大きく、坐骨から大腿骨をつないでいる筋肉です。股関節を動かす際に必要で、体の前側と後ろ側にあります。
  • 長内転筋:大内転筋の次に大きい筋肉で、股関節を内側に回すときや曲げるときにも使われる筋肉です。場所は大内転筋の前にあります。
  • 短内転筋:恥骨の下から大腿骨をつなぐ筋肉で、骨盤の前にある筋肉です。この筋肉が衰えるとO脚の原因になったり、また骨盤が不安定になるといったことにつながります。
  • 恥骨筋:内転筋の中で上部にあり、股関節の他の筋肉と共に骨盤を安定させる働きをしています。
  • 薄筋:太ももの一番内側にある長い帯状の筋肉です。股関節や膝関節まである長い筋肉で、平泳ぎの時などに必要とされる筋肉です。

これらの内転筋は、日常生活ではあまり使用されることが少なく、筋トレで鍛えるなどしないと加齢でどんどん衰えてしまうことになります。

内転筋を鍛えると内ももが痩せる?

内転筋は内ももにあり、足を閉じたり、回したりする時に使われます。また内転筋は骨盤のバランスも保つのに使われていますが、内転筋が衰えると骨盤のゆがみを招いてしまい、これが足を太くする原因になってしまいます。内転筋を鍛えることで内ももが細くなるのは、以下の理由によります。

骨盤のゆがみを直す

内転筋を鍛えることで、骨盤の位置を正常に戻し、太ももを正しく使うことができるようになります。また骨盤が正常な位置に戻ることで、内臓が本来の位置に戻るので胃腸の働きが正常になるというメリットもあります。

骨盤のゆがみを整えて、痩せやすい身体になる方法

足を閉じる力を取り戻す

内転筋が衰えると足をちゃんと閉じることができなくなるため、太ももが横に広がって見えてしまいます。また内転筋の衰えはO脚になる原因でもあります。内転筋を鍛えることで、太ももを引き締めると共にO脚の予防にもなります。

リンパの流れや血行を改善する

内転筋には下半身の血液を押し上げるポンプの働きもあるため、内転筋を鍛えることで、血行が改善します。血行が改善すると脚がむくみにくくなるというメリットもあります。

普段から座ると足をすぐ組む、足首を重ねてしまうといったクセがある人や、膝を閉じて長時間座ることができない人は、内転筋が衰えている可能性があります。意識しないとなかなか鍛えられない筋肉なので、エクササイズやストレッチで鍛えることが必要です。

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内ももが痩せるエクササイズ

ワイドスクワット

  1. 足を肩幅の2倍ほど左右に大きく開き、つま先と膝を外側に向けるようにして立ちます。
  2. 手を腰に当てて、太ももが床と平行になるよう腰を落とします。
  3. 体を上げます。
  4. 10回を1セットとして、3セット行います。

ワイドスクワットを行う際に注意したい点は、膝が内側を向かないようにすることです。膝が内側を向いてしまうと、内転筋の可動域が狭くなってしまいトレーニングの効果が弱くなってしまいます。なので膝が内側に向かないよう、つま先と同じ外側を向くように意識してください。

またワイドスクワットでは体を上げるときに、内転筋が使われます。体を上げるときには、うち太ももに意識をし、ゆっくりと上げるようにしましょう。

負荷が足りなくなった場合は、両手にダンベルなどを持って負荷を足していきましょう。

アダクション

  1. 横向きに寝転びます。
  2. 上側の手を頭に置いて、下側の手を床に付きます。
  3. 上側の脚は足を立てて、下側の足をゆっくりと上に上げます。
  4. 下側の足を限界の高さまで上げたら、その状態のまま5秒間キープします。
  5. ゆっくりと下側の足を戻していきます。
  6. 10回を1セットとし、3セット行います。

このアダクションのポイントは、勢いをつけずにゆっくりと足の上げ下げを行うことです。勢いよく足の上げ下げをしてしまうと、腰や上半身の筋肉を使ってしまい内転筋への効果が薄くなってしまいます。なのでゆっくりと内ももに効いてることを意識しながら、足の上げ下げを行うようにしましょう。

ツイストランジ

  1. 足を肩幅程度に開いて、片足を外側に踏み出します。
  2. 足を踏み出したときに、同時に体をその方向に捻ります。右足を出した場合には、体を右に捻りましょう。
  3. 体を正面の状態に戻して、反対側も同じように行います。
  4. 左右20回を1セットとし、3セット行うようにしましょう。

ツイストランジをする場合は勢いを付けてやるのではなく、一つ一つの動作を意識して行うようにしてください。このツイストランジでは内転筋だけではなく、股関節などにも効果があるので下半身全体を引き締めることができます。

ボールスクイーズキープ

  1. 椅子に座った状態、または仰向けに寝転び膝を立てた状態で、太ももでボールや枕を挟みます。
  2. ボールを潰すようにしながら膝を閉じていきます。このとき息を止めず、ゆっくりと息を吐きながら太ももを閉じていきましょう。
  3. ボールを潰した状態のまま10秒ほどキープをします。
  4. ゆっくりと力を抜いて、太ももを開いていきます。
  5. これを10回を1セットとし、3セット行います。

ボールや枕を使っておこなうエクササイズです。ボールは小さめのバランスボールやメディシンボールがおすすめです。
太ももの開閉はゆっくりと行うようにしてください。ゆっくり行うことによって、太ももの内転筋に負荷がかかり、トレーニングの効果があります。

ブリッジ&スクイーズ

  1. 仰向けに寝転び、両膝を曲げて脚の間にボールや枕などを挟みます。
  2. 脚の間にボールを挟んだまま、落とさないようにお尻を持ち上げます。このとき胸と膝が同じ高さになるまで上げましょう。
  3. ゆっくりと息を吐きながら脚を閉じていき、ボールを潰すようにします。
  4. その状態のまま10秒ほどキープします。
  5. ゆっくりと脚を開いていきます。

10回を1セットとし、3セット行います。

このトレーニングのポイントは、脚の開閉をゆっくりと行うことです。開閉をゆっくりと行うことで、内転筋をじんわりと刺激してくれます。最初は慣れていないと、お尻を上げる姿勢だけで辛くなってしまいます。なのでボールを挟んだ開閉動作は、ブリッジの体勢が慣れてから行うと良いでしょう。このトレーニングでより負荷をかけたいという場合は、片方の脚を上げたままの状態でお尻を持ち上げボールを挟んでみてください。

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内ももが痩せるストレッチ

コサックストレッチ

  1. 両足を開いて立ち、つま先は外側に向けます。
  2. 両腕を前に伸ばしながら体の重心を左側にかけて、左膝を曲げて腰を落とします。このとき指先が、上を向くように意識しましょう。
  3. 膝を元の位置に戻し、立ち上がったら今度は右膝を曲げ、腰を落とします。
  4. 左右を各10回ずつおこないます。

内転筋を伸ばすストレッチ

  1. 柔らかい床の上にあぐらをかいて座ります。
  2. 片方の足を横に伸ばす。このとき体が前のめりにならないように気を付けましょう。
  3. 伸ばした足の反対側の床に両手を付けて、体を手と同じ方向に捻ります。
  4. 足先を少しだけ倒すようにし、この状態のまま20秒キープします。
  5. ゆっくりと体を正面に戻して、逆の足も同じように行います。
  6. また左右同じようにストレッチを1回ずつ行いましょう。

このストレッチでは内転筋だけではなく、股関節も一緒に伸ばすことができます。ストレッチをするときのポイントは、体に痛みがない範囲で行うことと、息を止めてしまわないよう呼吸をゆっくりと行うことです。お風呂上りなどにストレッチを行って、筋肉をほぐしてあげましょう。

普段の生活で内ももを鍛える方法

エクササイズやストレッチに加え、普段の生活でも意識して内転筋を鍛えてみましょう。

正しい座り方をする

すぐ足を組んでしまうという人は、意識して正しい座り方を心掛けましょう。椅子に浅く腰掛け、膝、ふくらはぎ、そしてくるぶしがきちんとくっつくように意識して座りましょう。

歩き方で内転筋を意識する

背筋を伸ばし、腕を振り上げて歩いてみましょう。この時かかとから着地し、親指で地面を蹴ることを意識します。体重は足裏全体に書けるようにしましょう。歩くときは自分のペースで一定の速度を保ちながら歩くのがコツです。

ヒップアップ効果のあるウォーキング方法

膝の間にものをはさむ

座ったままできるエクササイズです。膝の間にボールペンや本などをはさんで、落とさないようにキープします。この運動は正しい座り方で行わないと効果が半減してしまうので、まずは正しい座り方をマスターしてから始めてみましょう。筋肉が固い場合には、無理をせずできる範囲からだんだんと負荷をかけていくようにしましょう。

立っているときに足を斜め後ろに引く

真っ直ぐ姿勢よく立っているときに、片方の足を内側に向かって斜め後ろに引くだけで、内転筋を鍛えることができるエクササイズです。時間の目安は片足ごとに20秒ずつと短いので、簡単にできることができます。足を後ろに引くだけなので、エレベーターに乗っているときや、電車で立っているときなどのちょっとした時間に行うのが最適です。この動きは体幹トレーニングにもなるので、時間が空いているときに行うようにしてみましょう。

まとめ

むっちり太ももの原因は、普段使う機会が少ない内転筋の衰えによるものです。そこで今回紹介した内転筋鍛えるエクササイズやトレーニングを行って、内転筋を鍛えましょう。するとむっちりとお肉が付いていた太ももが、スッキリとした太ももに変化します。これで憧れていた太ももの隙間も手に入れることができますよ。