空気が乾燥する秋冬だけでなく、空調などの影響で、乾燥肌に悩む人が増えてきています。また自分が乾燥肌だと自覚しないまま、きちんとケアをせずにいると乾燥のダメージがひどくなっていることもあります。
肌が乾燥していると、シワや肌荒れの原因となるだけでなく、肌の老化を進めてしまいます。そのため体の外側と内側から、肌の乾燥を改善することが必要なのです。そこで今回は、乾燥肌の原因と共に、改善する方法や対策について詳しくご紹介します。
もしかしたら乾燥肌?チェックしてみよう
自覚がなくても乾燥肌になっていることもありますので、自分の普段の生活や肌の状態からチェックしてみましょう。
乾燥肌かも?肌の状態をチェック
・顔を洗った後肌がつっぱる感じがある
・肌を触るとハリがない
・冬になると化粧がうまくのらないことが増える
・肌の表面に粉を吹いているところがある
・肌がくすんでツヤがない
・肌がかゆい
乾燥肌かも?普段の生活や行動をチェック
・エアコンをかけている部屋にいることが多い
・外出していることが多い
・紫外線対策をするのは夏だけ
・運動をあまりしない
・食事や生活が不規則なことが多い
・熱いお湯で洗顔をしている
・タバコを吸う
・ストレスのたまる環境にいる
どちらも3つ以上当てはまるようなら乾燥肌の可能性があります。
乾燥肌の原因
乾燥肌になってしまう原因としては、加齢や肌のダメージ、外気温の変化などに加えて、生活習慣などがあります。詳しく見ていきましょう。
1.加齢によるもの
20代ぐらいまでは、肌の水分量や皮脂量はほぼバランスが取れていますが、徐々にどちらも減っていきます。水分量は赤ちゃんの時ピをークに減っていきますが、皮脂量は20代から30代をピークに減っていき、40代50代には水分量よりも減ってしまいます。
2.体質的なもの
アレルギー体質の人や、もともと皮脂量が少ないという体質の人は、年齢に関係なく乾燥肌になる傾向にあります。もともとの体質であるため、治すことは難しい状態です。
3.紫外線のダメージによるもの
紫外線が肌に当たると、肌の内部のバリア機能が低下してしまい、肌の正常な新陳代謝ができなくなってしまいます。そのため肌が守れず、水分が蒸発しやすくなります。夏にしか紫外線対策をしていないという場合、肌は秋冬の紫外線のダメージを受けています。
4.乾燥によるもの
一年中使われているエアコンは、空気中の水分を取り込んで空気を冷やすため、空調の効いた部屋で過ごすことは肌を乾燥に導きます。さらに秋冬の乾燥しやすい季節は、肌から水分を奪います。
5.生活習慣の乱れ
寝不足やストレス、不規則な生活は自律神経を乱すため、自律神経が指示を出す新陳代謝を乱れさせてしまいます。新陳代謝がスムーズに行かないと、栄養分だけでなく水分も肌まで届かないため、乾燥肌になってしまいます。
6.食生活の乱れ
偏った食生活や栄養不足も、ターンオーバーを乱れさせる原因となります。水分をたくさん取ったからといって、それが肌に直接届くわけではありません。肌の内部にある保水成分が不足すると水分をためることができないので、まず新しい肌を作るために肌を作る栄養素をしっかりと取り入れることが必要です。
7.間違ったスキンケアによるもの
洗浄力の強いクレンジングを使用していたり、熱めのお湯を使うことも肌から水分を奪うことになります。またニキビができるからといって、油分の少ないスキンケアを使っていたり、普段からさっぱりしたスキンケアが好きで商品を使い続けるといったことも乾燥肌の原因となります。年齢と共に肌の状態は変わりますので、変化する肌に合わせたケアが必要なのです。
体の外側から対策するには?
乾燥肌の対策は、何をおいても保湿が大切です。スキンケアの方法について、ポイント挙げます。
保湿ケアのポイント
・お風呂上がりや洗顔後はすぐにケアをする
・保湿効果のあるスキンケア化粧品を選ぶ
・肌を乾燥させる成分が入っていないものを選ぶ
・化粧水や乳液をつける際は手で優しくつける
乾燥肌は肌が敏感になっている状態なので、ケアをする際にも注意が必要です。保湿成分のセラミドが入っている化粧品が良いですが、セラミドにもいくつも種類があります。「セラミド1」「セラミド2」「セラミド3」が入っているものが特に良いとされています。
化粧水を手で温めてからなじませ、フタをするように保湿クリームを塗ると乾燥対策になります。叩くようにつけるとかえって刺激になりますので、注意が必要です。
クレンジングや洗顔のポイント
・クレンジングはクリームのものや乳化タイプなど肌になじみやすいものを選ぶ
・ぬるま湯で洗顔する
・泡をしっかりたててから顔につける
・拭く時にはこすらない
クレンジングや洗顔料で顔がつっぱる場合は、必要な油分が奪われている状態なので、肌になじみやすく刺激が少ないものに変えましょう。また拭く時には優しく押さえるように水分を取ることが必要です。
乾燥した環境から肌を守る
乾燥肌にはスキンケアも必要ですが、乾燥した環境から肌を守ることも大切です。
加湿器を使う
仕事場などではエアコンを切ることができませんので、卓上用の小さな加湿器を置くだけでも違います。
マスクをする
マスクをつけることで自分の息で肌の乾燥を防ぐことができます。ただしマスクをする前に肌にクリームを塗る、マスクは天然素材のものを選び、毎日交換して細菌の繁殖を防ぐことも大切です。
体を乾燥させる暖房器具を使わない
エアコンやこたつ、電気毛布などは体から水分を奪います。オイルヒーターなど空気を乾燥させない暖房器具を使うことも、乾燥を防ぐことになります。
職場だけでなく家でも加湿器を使い、肌を乾燥させないようにすると共に、紫外線対策は一年を通して行い、肌のダメージをなるべく減らすようにしましょう。
体の内側からの対策は?
体の内側から乾燥を防ぐためには、食生活や普段の生活の見直しが必要です。
バランスの取れた食事をする
インスタント食品や加工品、甘い物など偏った食事をすると栄養が不足し、新陳代謝が乱れる原因となります。ターンオーバーが正常に行われるためには、ビタミンAやビタミンB群、ビタミンEをしっかり摂ることが必要です。
ビタミンAは緑黄色野菜や鶏レバー、ビタミンB群は魚や赤身肉、乳製品など、ビタミンEはアーモンドやツナ缶に多く含まれています。
さらに肌を作るためにはタンパク質やビタミンCも必要です。タンパク質は卵や乳製品、魚や肉に多く含まれていますが、カロリーが気になるなら鶏肉のササミや赤身肉を選びましょう。ビタミンCは野菜や果物に多く含まれています。
体を冷やさない
体が冷えると血行が悪くなり、肌に必要な栄養分や水分が届かなくなってしまいます。冷たい飲み物を控えることも大切ですが、コーヒーや緑茶などカフェインを多く含むものの、香辛料などが多く使われた料理なども控えるようにしましょう。
運動の習慣をつける
運動不足は血行の低下だけでなく、老廃物の排出が滞ったりすることにもつながります。体を動かして汗をかき、新陳代謝が活発に行われるようにしましょう。ハードな運動ではなく、毎日続けられる軽い運動をするのがおすすめです。
ウォーキングやストレッチなどで、体をしっかり動かした後にも保湿ケアをし、水分補給も忘れないようにしましょう。