先生

冬場や梅雨時期の結露についてお悩みではありませんか?朝起きると結露でびっちょり・・が日常かもしれません。そこで今回は、結露の原因と対策方法について分かりやすくご説明いたします。

気温が大きく下がる冬場になると、結露に悩まされる方も多いのではないでしょうか?結露は家の病気とも呼ばれており、結露対策をせずにそのままにしておくと様々な悪影響が生じてきます。

そこで今回は、窓の結露を放置することで起こるリスクや簡単にできる結露対策についてご紹介していきます。毎年結露に悩まされている方はぜひ参考にしてくださいね。

窓の結露が起こるメカニズム

結露は冷たいものに触れ空気の温度が急激に低下することで、空気中に含まれている水蒸気が水となりあらわれることで発生します。

冬場は外の気温が低下し窓や外壁が冷たくなりますが、暖房器具を使用するため室内は暖かくなります。暖房効果を高めるため窓を閉め切っている時間も長くなり、換気を行なう回数が減少します。

また、乾燥しやすい冬場は空気の乾燥を防ぐために加湿器を使用することも多くなり室内の湿度が高くなりがちです。これらの原因が重なることで結露が窓に起こりやすくなります。

窓の結露を放置するとこんなことが…

1.ダニや腐朽菌が発生

窓の結露を放置するリスクの1つとしてダニや腐朽菌が発生しやすい状況になります。ダニは一般的に冬場は活動しないと言われていましたが、近年の暖房器具や加湿器の普及などにより冬場でもダニが活動しやすい環境になってきました。

ダニは高温多湿を好み、腐朽菌も湿度80%以上・温度が10度以上で発育すると言われています。

2.カビの発生で健康被害も

カビは温度が20~70度、湿度70%以上になると急激に発生しやすくなります。結露をそのまま放置しておくと結露が空気中に漂っているほこりやゴミを捕まえ、そのままカビが好むエサとなりカビが繁殖しやすくなります。

カビは繁殖時に胞子を飛ばし、その胞子がぜんそくやアトピーをひきおこしやすくなるため人体への健康被害が起こりやすくなります。特にカビの胞子を吸い込むことで発症するカビ肺炎は、幼児や高齢者の方が発症し重症化すると命を落とす場合もあるので注意が必要です。

3.シロアリが発生する場合も

結露を放置し住宅の木材が湿った状態になると、シロアリが発生しやすくなります。シロアリは地中に巣を作るため気づきにくく、家屋全体に被害が広がる場合もあります。

4.内部結露で建物に被害が

内部結露は窓だけでなく、壁の内部に暖房によって温められた温かい空気が入り込むことで発生します。結露の状態が続くと壁内部の木材や断熱材が水滴で湿った状態になりカビが発生し、柱や家の土台を腐らせていきます。柱や土台に十分な強度がなくなると、地震などの災害発生時に家が倒壊しやすくなります。

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簡単にできる窓の結露対策

1.換気をこまめに行なう

結露は室内の水蒸気が多い場合に発生するため、簡単にできる結露対策の1つとしてこまめに換気を行なうことです。

私たちが生活していく上で暖房や加湿、洗濯や料理など結露が起こりやすくなる水蒸気が発生する場面は数多くあります。冬場は換気する機会も減少しがちですが、できるだけこまめに換気を行ないましょう。

押し入れやクローゼットなどの収納スペースも湿気がたまりやすい場所です。見落としがちでもあるため換気のためにも締め切った状態にせずに、こまめに解放し換気を行なうことが大切です。

2.窓や壁の近くに水槽や植物を配置しない

水槽はもちろん、植物も生きているため水蒸気が常に出ています。インテリアとして配置するときに水槽や植物はどうしても窓や壁の近くになりがちですが、結露に悩んでいる場合はレイアウトの変更をしましょう。

日当たりや暖房の利き具合によって結露しにくい場所があるはずですので、壁や窓の近くにどうしても配置したい場合は家の中でそういった場所を探してみると良いでしょう。

3.室温設定を見直す

寒い冬場や冷え性の方はどうしても室温を高く設定してしまいがちですが、室温を高くしすぎると室内の水蒸気が増えるため結露が発生しやすくなります。ひどい結露に悩んでいる方は、室温設定を1度見直してみることをおすすめします。

また、同じ部屋であっても部屋のすみなど室温にむらがあったり、家具や家電の裏側が冷えているとその部分に結露が発生しやすくなります。家具や家電は壁にピッタリとつけるのではなく、10センチ程度壁から離すようにして配置してみましょう。

4.食器用洗剤で結露対策

すぐに結露をなんとかしたい場合は、食器用洗剤を使い結露対策をしてみるのも良いでしょう。水100~200ミリリットルの水に食器用洗剤を大さじ1入れてよく混ぜ、これを乾いた布に染みこませ窓を拭き、最後に残った泡を乾いた布で拭きとれば完了です。

界面活性剤が含まれているため、水をはじいてくれます。この性質を利用し、窓を拭くことで簡単に結露対策となります。窓ふき効果は1週間ほどですので、掃除も兼ねて週に1~2回ほど窓ふきをしてみるのもおすすめですよ。

先生

結露対策には換気が一番手っ取り早いのですが、外気が寒いとなかなか換気をするのも一苦労です。そういった場合は、下記でご紹介する結露対策用のアイテムを使用すると良いと思います。

窓の結露を放置することの4つのリスクと簡単にできる対策

結露防止アイテムを使用してみる

1.結露防止シート

より効果的に結露対策をしたいという場合は、結露防止シートなどのアイテムを利用してみるのも良いでしょう。結露防止シートは結露が起こる窓に貼ることで、窓が冷たくなるのを予防し結露の発生を抑える効果が期待できます。

最近ではデザイン性が高いものも多いため、シートを貼り窓を自分好みにレイアウトすることも可能です。見た目もオシャレなので人の目にとまりやすい窓や外から見える窓でも安心ですよ。

2.窓用結露防止ヒーター

とにかく結露がひどいという場合は、窓際を温める窓下ヒーターがおすすめです。窓際をピンポイントで温めるため、結露が発生しにくくなります。

日常生活でも使用できますが価格が高くなるため、普段暖房を使用していても窓際が寒いと感じる方や、結露防止対策を全て行なっても改善しなかったという方は、検討してみても良いかもしれませんね。

冬場に起こりやすい窓の結露は、放置しておくと建物や人体にも悪影響を及ぼす場合があります。こまめな換気や室温を見直すことで結露が改善することも多いため、まずは簡単な結露対策から始めていくことをおすすめします。