新生児が指しゃぶりをする時の4つの心理と安全面で配慮すること

指しゃぶりは赤ちゃん特有のもの。可愛い一方で、「やめさせた方が良いの?」と不安に思っているお母さんも多いのではないでしょうか。

以前は赤ちゃんの指しゃぶりは良くないものだと捉えられていましたが、現在は成長のために大切なものと考えられています。

今回は赤ちゃんが指しゃぶりをするときの心理や安全面で気をつけるべきことについてご説明いたします。

広告

新生児が指しゃぶりをする時の心理

新生児の指しゃぶりは無意識のものと意識的なものに分けられます。このうち、意識的な指しゃぶりには4つの心理が影響していると考えられています。

おなかが減っている

赤ちゃんの指しゃぶりはおなかが減ったサインであることが多いです。ミルクを飲みたいと思ったとき、自然と指をくわえて授乳の準備をスタートさせます。

なお、赤ちゃんはおなかが減ると泣いたり、ぐずったりと他のサインも出します。前の授乳から時間が経ち、他のサインも見られるようであれば、おなかが減っていると考えて良いでしょう。

眠い

赤ちゃんは眠くなった時にも指しゃぶりをします。

これは、添い乳を求めているためです。赤ちゃんは眠くなってもすぐに寝付けません。お母さんに添い乳をしてもらうことで安心して寝たいときに指しゃぶりをするのです。

リラックスしたい

赤ちゃんは気分をリラックスさせたいときにも指しゃぶりをします。

産まれてから毎日、いろいろなものに触れ、さまざまなことを学んで成長していきます。はじめての人に会ったり、新しいおもちゃで遊んだり、知らない場所を訪れたりすることでいろんなことを吸収しますが、不安になることも多いです。

大人にとっては何気ないことでも、不安や恐怖を感じてしまうことも少なくありません。不安や恐怖を感じたときに心を落ち着ける手段の一つが指しゃぶりです。

特に、近くにお母さんがいないときは指しゃぶりをしてリラックスさせていることがあります。

何かの刺激を感じたときに赤ちゃんが指しゃぶりをしていれば、抱っこしてあげたり、話しかけてあげたりして、赤ちゃんの気持ちを落ち着けてあげましょう。

歯が痒い

歯の生え始めはむずむずと痒いです。痒みを和らげるために指をしゃぶっている場合は歯がためなどを使ってあげると良いでしょう。

お気に入りの歯がためが見つかれば、赤ちゃんの指しゃぶりの頻度が減少していきます。

新生児が指しゃぶりをする時の4つの心理と安全面で配慮すること

新生児の指しゃぶりの役割

赤ちゃんの指しゃぶりは成長にとっても重要な役割を果たします。指しゃぶりがもつ4つの役割について確認していきましょう。

ミルクを飲む練習

赤ちゃんはお母さんのおなかの中にいる頃から指しゃぶりをしています。

おなかの中で指しゃぶりをするのは産まれた後、上手にミルクを飲むためです。指しゃぶりで口の感覚をトレーニングすることによって、産まれてすぐの間からミルクを飲めるようになっています。

ミルクを飲むための練習として指しゃぶりをしている場合、成長とともに赤ちゃんは指しゃぶりをしなくなります。

ミルクを飲む練習のために指しゃぶりをしている赤ちゃんは一般的には1~2歳で指しゃぶりを卒業することが多いです。

口や指の感覚を学ぶ

指しゃぶりは口や指の感覚を学ぶためにも大切です。

赤ちゃんは指しゃぶりをすることによって口の動かし方や指の感触を学んでいます。

初めての遊び

赤ちゃんにとって指しゃぶりは初めての遊びでもあります。

口や指を刺激することで脳の発達も促されるので、「指をくわえたらどうなるのかな?」と本能的に指しゃぶりをすることも多いです。

なお、遊びのために指しゃぶりをするのは生後1歳ごろまでです。1歳をすぎてたくさんのおもちゃに触れると自然に指しゃぶりに対する興味は薄れて指しゃぶりをしなくなっていきます。

離乳食の練習

指しゃぶりは離乳食の練習にとっても重要な役割を果たすと考えられています。

離乳食を口にするまでの赤ちゃんはミルクを飲んでいるだけなので、口や舌の筋肉が発達していません。筋肉が発達していなければ、噛んだり、飲み込んだりする動作が難しいので、指しゃぶりをすることによって食べるための筋力をつけているのです。

広告

新生児の指しゃぶりの安全面で配慮すること

指しゃぶりは赤ちゃんの気持ちを安定化させたり、成長に大切な役割を果たしたりするため、新生児の間は指しゃぶりを止めずに続けさせても問題ありません。

しかし、場合によっては口の中を傷つけたり、雑菌が入ることもあるため、赤ちゃんが指しゃぶりをするようになったら安全面の配慮をしましょう。

必要な配慮は次の3つです。

爪切りをする

爪が伸びている状態だと歯茎や舌を傷つけてしまう可能性があります。

指しゃぶりをする場合は新生児用の爪きりを使って爪を切り、安全な状態にしてあげましょう。

指を清潔に保つ

指しゃぶりをした後、そのままの状態にしておくと雑菌が繁殖し、再び指しゃぶりをしたときに菌が体に入り込んでしまう可能性があります。

指しゃぶりをしたら、除菌できるウェットティッシュなどを使って指を清潔に保ち、雑菌の繁殖を防ぎましょう。

手を濡れたままにすると埃が付きやすくなるので、しっかりと乾かすことも大切です。

必要な場合は気をそらす

新生児から3歳ごろまでの指しゃぶりは基本的には問題ありません。しかし、指しゃぶりをしすぎて指にたこができているときや出血しているときは指しゃぶりの頻度を減らしてあげましょう。

指しゃぶりをしそうになったら話しかけて気を逸らしてあげたり、一緒に遊んであげたりすると指しゃぶりの頻度を減らせます。

新生児が指しゃぶりをする時の4つの心理と安全面で配慮すること

新生児が指しゃぶりをしたら見守ってあげよう

指しゃぶりは赤ちゃんの成長のために大切なものです。

赤ちゃんが指しゃぶりをしても無理やりやめさせずに、様子を見守ってあげましょう。成長に伴って他のことに興味を持ちだしたら徐々に指しゃぶりの回数は減っていきますよ。