ゲームは大人がやっても楽しく、ついつい時間を忘れて集中してしまいますね。だから子供ならなおさら熱中してしまい、「いつまでやってるの!!」などのカミナリを落とすこともよくあるのではないでしょうか。確かに楽しく、のめり込んでしまうゲームですが、やはり気になるのが悪影響です。ゲームをやりすぎると目が悪くなるのが常識ですが、それ以外にも子供に与える悪影響があるのです。そこで今回はゲームばかりの子供への対策をご紹介したいと思います。
ゲーム依存になる理由
ゲームに依存してしまう、いわゆる「ゲーム依存」。子供だけではなく大人にも増えています。
ゲームは脳へ強い刺激を与え、脳を興奮状態にするのです。興奮状態になれば「ドーパミン」が大量に分泌されます。快楽物質であるドーパミンは、人を「楽しい」「気持ち良い」「幸せ」という気持ちにさせてくれるので、どんどんゲームにハマりゲーム依存になります。
ドーパミンが過剰に分泌されると、それを抑制する「ホメオスタシス」が機能し、ドーパミンの分泌量を調整しますが、大量に分泌されていたドーパミンがなくなってしまうと、脳はドーパミン不足だと感じ、大量に分泌させてしまうのです。
そして、脳の仕組みとは別に、ゲーム依存になる生活習慣や心理状態があります。
・ゲームが日課になっている
・子供部屋にゲーム機を置いている
・ネガティブな心理状態
子供部屋にゲーム機が置いてある状態では親の目が届きませんから、際限なくゲームができる環境です。そして毎日のゲームが習慣化してしまうと、たばこなどと同じでなかなか抜け出すことはできません。
また学校で嫌な出来事があったりすると、その精神的ダメージを忘れたいがために現実逃避し、ゲームにのめり込んでしまうケースも。
ゲームばかりの子供を襲う悪影響
ドーパミンを大量分泌させるゲーム。子供にはどのような悪影響があるのでしょうか。
目の障害
ゲームは目を酷使するので目が非常に疲れます。たまにする程度なら良いのですが、毎日長時間となると回復が追いつきません。
その結果、近視など目に障害があらわれるのです。強い近視は将来的に緑内障の原因になる可能性があるので、たかが近視と考えていてはいけません。
学力の低下
ゲームを長時間すると勉強の時間は減ってしまいます。そうすると当然学力は低下します。一度学力が低下すると、学校の勉強についていけなくなり、不登校にもつながります。
友達がいなくなる
学校から帰ってすぐにゲームをするような生活では、学校外での友達付き合いがなくなります。学校でしっかり友達と遊べているなら下校後は遊びに行かなくても良いのですが、ゲームばかりでは学校で友達と会話が合わないなど、うまく友達付き合いができなくなってきます。
不登校
学力が低下して学校の勉強についていけなくなってしまったり、友達がいなくなってしまうと学校へ行くのが辛くなり、不登校になってしまいます。不登校になってもゲームさえあれば良いという考え方になってしまいます。
親子関係の悪化
ゲーム依存の子供にとっては、ゲームの存在は残念ながら親よりも優先される大切なものです。そのため、ゲームをやめさせようと注意したり、ゲーム機を取り上げることで親子関係が悪化し、家庭内暴力や、最悪の場合恐ろしい事件へつながる可能性があります。
体調不調
長時間目を酷使することで、眼精疲労を引き起こします。眼精疲労は目がショボショボしたり痛くなったりするだけではなく、頭痛も引き起こします。また同じ姿勢で長時間いることで腰痛も起こりやすいですし、腱鞘炎を起こすこともあります。
克服させるために親がすべきこと
ゲーム依存は子供が自分で克服することはできません。そのため親のサポートが必ず必要です。
ゲーム依存を自覚させる
ゲーム依存している子供の多くは、自分がゲームに依存していると気づいていません。そのため、1日のうちどのくらいの時間をゲームに費やしているのかをわからせることから始めましょう。
不安を取り除く
ゲーム依存になる原因として、ネガティブな心理状態であることが考えられます。そのような場合にはしっかりと子供の話を聞き、一緒に不安要素を取り除いてあげましょう。
ゲーム機を処分する
子供が大きく抵抗する可能性もありますから、これは最後の手段と考えましょう。
ゲーム機を処分してゲームができない環境を無理やり作るのです。いきなり処分するのではなく、事前の「ゲームばっかりしているとゲーム機を捨てるよ!」という警告は必要です。
ゲーム依存を予防するために
ゲーム依存になると、抜け出すことはなかなか難しくなります。そのため、ゲーム依存を予防することが大切です。
ゲーム機はリビングに置く
子供のものだからといって子供部屋にゲームを置くのは危険です。ゲーム機はリビングに置き、そしてリビングでさせましょう。
ゲーム時間を決める
子供と一緒にゲーム時間をあらかじめ決めておきましょう。例えば1日1時間といった具合です。タイマーなどを使うと時間の管理がしやすいですね。
みんなで遊べるゲームにする
一人で黙々とプレイできるゲームではなく、家族など複数でプレイすると楽しめるゲームを選びましょう。
ゲーム機を買わない
今は小さな子供からゲーム機を持っている状態なので、ゲーム機を買わないという選択は難しいかもしれませんが、ゲーム依存させないためにはゲーム機を買わないという選択もありだと思います。
子供はゲームなしでもいろいろと遊びを見つけることができます。
ゲームは確かに面白いですが、ほどほどにプレイし、ゲーム依存にならないようにしましょう。