お天気が悪かったり花粉や黄砂、PM2.5などで部屋干しになる洗濯物。部屋干しの悩みといえば生乾きのニオイです。同じように洗濯しても部屋干しするとどうして不快なニオイが発生するのか。今回は気になる部屋干し臭の原因や予防策をご紹介したいと思います。
そもそも「部屋干し臭」とは?
部屋干し臭とは、洗濯物を部屋干ししたときに感じる不快なニオイをいいます。
洗濯方法は外干しと同じなのに、部屋干しだと不快なニオイを感じるのは不思議ですね。
最近は部屋干し人口が増えています。
天候の良し悪しに関係なく、防犯上や洋服の紫外線による傷みを予防するためでもあるようです。
部屋干しは乾きが悪く、長時間不快なニオイを感じることになるので何とかしたいものです。
部屋干し臭が発生する原因は?
不快なニオイの原因はズバリ雑菌です。
洗剤で洗濯していても雑菌はなぜ繁殖してしまうのでしょうか。
乾きが遅い
部屋干しは空気の流れもないため洗濯物が乾きにくく、完全に乾くまでに時間がかかります。
長時間湿っているため、雑菌が繁殖しやすいのです。
雑菌が繁殖する条件は「温度が15℃以上・湿度が50%以上・栄養分」です。
栄養分とは洗い残した人の皮脂や汗などです。
室内干しは残念ながら雑菌繁殖の条件を満たしているのです。
汚れが落ちていない
洗濯ものの汚れがきちんと落ちていないというのもニオイの原因となります。
洗濯機で洗っても、人の皮脂や汗、食べこぼしなどの汚れは落としきれないことも多いです。
外干しだと多少の汚れも乾きが早いため雑菌の繁殖が抑えれますが、部屋干しの場合はそのまま雑菌の栄養分となります。
汚れが落ちきらないのは、洗濯物の量の多さや、洗剤の量が適量でないなどです。
洗濯槽が汚れている
洗濯機は、実はとても汚れやすいもの。
洗濯機は水を使うのでカビが発生しやすいのです。
一見キレイに見える洗濯機も、洗濯槽の裏側にはカビがびっしり発生しています。
洗濯槽の掃除をこまめにしない人は要注意です。
洗濯槽の汚れが洗濯物につき、それが雑菌の栄養分になります。
洗濯物をすぐ干さない
洗濯終了のブザーが鳴ったら濯物をすぐ干していますか?
「用事のあとで」とついつい後回しにすると、干した瞬間「なんだか臭い」と感じることに。
これは湿った洗濯物が密閉された空間に長時間保管させることで雑菌が繁殖し、ニオイを発生させるためです。
干し場所・干し方が悪い
室内干しは場所も限られますが、部屋の中でも空気の流れの悪い場所があります。
空気の流れが悪いところへ洗濯物を干すとニオイの原因になってしまいます。
窓際などのカーテンレールや部屋の隅に干す人が多いと思いますが、部屋の隅は空気の流れが悪くNG。
洗濯物は空気の流れがある、部屋の中心に干しましょう。
また洗濯物同士が近すぎると乾きが悪くなります。
部屋干し臭の予防策
部屋干しは臭いものと諦めるのは早いです。
雑菌の繁殖を抑えれば、不快なニオイも抑えられます。
漂白剤を使う
漂白剤はシミなどを落とすだけでなく、菌に対しても効果的です。
洗剤と一緒に使うことで菌の繁殖をかなり抑える効果があります。
漂白剤には塩素系と酸素系の2種類があり、色柄物にも使えるのは酸素系の漂白剤です。
面倒であれば漂白剤配合の洗濯洗剤を使いましょう。
「部屋干し対応」の洗濯洗剤もありますから、自分に合ったものを選びましょう。
扇風機やエアコンを使う
部屋に扇風機を置いたり、エアコンを使って人工的に風を作って洗濯物を早く乾かすのも効果的です。
乾く時間が長くなるほど雑菌は繁殖するので、いかに早く乾かすかが部屋干し臭を防ぐポイントです。
扇風機なら電気代のコストもほとんどかかりませんからおすすめです。
乾燥機を使う
乾燥機や乾燥機能がある洗濯機を使っているなら、その機能を使いましょう。
雑菌は熱と乾燥に弱いため、部屋干し臭予防にピッタリです。
乾燥機や乾燥機能がない場合は、乾きにくいものだけコインランドリーの乾燥機を利用するのもおすすめです。
洗濯槽を掃除する
洗濯槽の掃除はできればワンシーズンに1回はやっておきたいものです。
洗濯槽はカビが繁殖しやすいため、定期的に掃除をすることが大切です。
洗濯槽用の洗剤は各メーカーから販売されていて、塩素系や酸素系の2種類があります。
簡単なのは塩素系ですが、酵素系でじっくり時間をかけて浸け置きしたほうが汚れを落とせるとの声もあります。
部屋干し臭がついた洗濯物は?
部屋干し臭が洗濯物にこびりついて洗っても落ちないこともあります。
特にバスタオルなどのタオル類はニオイがつきやすく、顔を拭くたびに「臭い・・・」と感じてしまいます。
1度ついた部屋干し臭は、普通に洗ってもなかなか落としきれません。
こびりついたニオイを取る方法は「煮沸消毒」や「酸素系漂白剤&重曹」で落とせます。
煮沸消毒で落とす
たらいにニオイのこびりついたタオルを入れ、熱湯をタオルが浸かるように注ぎます。
そのまま熱湯が冷めるまで放っておき、外干しするだけです。
タオルの生地によっては煮沸消毒できないものもあるのでご注意ください。
酵素系漂白剤&重曹で落とす
たらいに50℃くらいのお湯を入れ、そこに酵素系漂白剤と重曹を同量入れます。
そこへニオイの染みついたタオルや洋服を入れ2時間程度浸け置きます。
時間が経ったら洗濯機ですすぎ、すぐに外干ししてください。
部屋干し臭は雑菌の繁殖によるものです。
予防には雑菌の繁殖を防ぐことが大切です。
部屋干しは洋服やタオルなどが傷みにくく、プロもやっている干し方ですので、ニオイを防いでお洋服を大切にしましょう。