年末の大掃除。家中の掃除の中で油汚れを落とさなければいけないキッチンの掃除はとても大変ですね。中でも1年に1回しか掃除しない方も多い換気扇のギトギト汚れは相当なものです。キッチンの掃除にはできるだけ洗剤避けたい方も少なくないと思います。洗剤なしで換気扇をギトギトからピカピカにする方法をご紹介していきます。
重曹が換気扇の掃除に有効な理由
重曹と聞くと、お菓子作りに使ったり消臭剤に使うイメージを持っている方も多いと思いますが、重曹は油汚れを落とすのにも有効です。
キッチンの脂汚れの性質は酸性。
酸性の汚れを落とすにはアルカリ性の性質をもったもので掃除をし、中性に傾けることが大切です。
重曹の性質はアルカリ性ですから、キッチンの油汚れとの相性がバツグンなんです。
また重曹には油を吸ったり研磨作用があるため、換気扇掃除にピッタリです。
換気扇は料理の煙を吸い込むためにありますから、ホコリや油汚れがどうしても付きやすくなっています。
ナチュラルクリーニングでよく使われるものにクエン酸もあるのですが、クエン酸の性質は酸性ですから、油汚れとの相性は良くありません。
スーパーでは食品用と掃除用の2種類が販売されていますが、どちらでも換気扇の油汚れを落とせます。
どちらを購入してもかまいませんが、より安心なのは食品用です。
そもそも重曹とは
そもそも重曹とはどんなものなのでしょうか。
お料理に使ったり、お掃除に使ったり、消臭剤として使えるマルチな魔法の粉ですね。
重曹は炭酸水素ナトリウムのことで、食品用や掃除用との違いは粒子の細かさや精製された純度です。
重曹はアルカリ性の性質を持っていますが、正確には弱アルカリ性です。
重曹を使う上での副作用などはありませんが、重曹にお湯を加えるとタンパク質を溶かしてしまいます。
そのため、重曹は手作り入浴剤の材料としても使われています。
タンパク質を溶かすという性質を利用して、古くなった角質ケアができるのです。
重曹はアトピーやお肌の弱い方には不向きです。
手袋を着用してから使用する方が安心です。
換気扇掃除の準備
換気扇の掃除を始める前にまず必要なことが、換気扇のパーツを外して分解することです。
換気扇は油汚れでギトギトなので、外したものを直接調理台の上などに置かず、新聞紙などを敷いた上に置くと良いでしょう。
掃除中に換気扇の油汚れが飛び散ってしまっても良いように、エプロンをしたり、いらない服などを着ておきましょう。
換気扇はプロペラファンとシロッコファンがあります。
プロペラファンの場合は、スピンナを緩めて引き抜き、羽も取り外しましょう。
シロッコファンならグリスフィルターを外し、ファン中央のネジを外します。
換気扇の形によって外し方は違いますから注意してください。
またあまり頻繁に掃除をしない換気扇は、油汚れによってネジが油でこびりついてなかなか外せないこともあります。
換気扇を外し、汚れ部分に重曹をいきなり吹きかけるのはNG。
換気扇の汚れは長期間かけてついたものなので、重曹だけでは不十分なことがあります。
重曹に少量の水を加えてペースト状にすると、換気扇の汚れをスッキリさせられます。
重曹大さじ3に対し水を大さじ1加えましょう。
換気扇掃除の流れ
では重曹ペーストを使った具体的な換気扇の汚れの落とし方を説明していきます。
まず取り外した換気扇の油汚れ部分に、重曹ペーストを塗りつけて少し放置します。
そのあと、古くなった歯ブラシでこすり、水で洗い流します。
これだけでベタベタの油汚れがしっかり落ちてピカピカになります。
これで落ちない頑固な油汚れには、重曹に台所用洗剤を加えましょう。
重曹10gに対して台所用洗剤を大さじ1ほど加えてしっかり混ぜ、お湯を加えて換気扇を30分から1時間ほど浸け置きします。
こすらなくても油汚れがするっと落ちてピカピカになります。
シロッコファンの換気扇はフィルターともども形が複雑ですから、重曹ペーストを塗りつけて歯ブラシでこするのは大変です。
浸け置きした方が細かい部分の汚れも簡単に落とせるためおすすめです。
重曹は水に溶かせば弱アルカリ性になり、お湯に溶かせば強アルカリ性になります。
ですから、頑固汚れにはお湯を使うと良く落ちるのです。
換気扇を浸け置きするのには大きな容器が必要です。なかなかそんな大きな容器を持っている方もいないのではないでしょうか。
そこで便利なのがゴミ袋です。
45Lくらいのゴミ袋を袋が破れても良いように2枚重ねにして容器代わりに使うと、換気扇がしっかり浸かるのでおすすめです。
換気扇は自分で掃除できる!
最近では換気扇の掃除は自分ではできないものとして、最初からプロに任せるという方も増えています。
プロに任せると確かにピカピカになりますが、高額な料金が発生してしまいますね。
重曹を使えば自分で掃除しても、ピカピカの換気扇に戻すことができます。
重曹は掃除用のものであれば100円ショップでも購入できるので、コストもかかりません。
今年の大掃除は、自分で換気扇をピカピカにしませんか。