ほくろが増える原因と増やさないためには

鏡を見ていて、なんだか最近ほくろが増えてきた、そんな経験をしたことはありませんか。体にできているものはそれほど気になりませんが、顔や首など目立つところにできると気になりますし、もしかしたら悪いものなのかも、と気になってしまいますよね。

ほくろには先天性のものと後天性のものとがあり、2歳以降にできたものはすべて後天性のほくろとされています。なぜほくろは増えるのか、また増やさないためにはどうすればいいのか、その対策方法について、詳しくご紹介します。

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ほくろとはどんなもの?違いはあるの?

ほくろが増える原因をご紹介する前に、まずほくろとは一体どんなものなのかを知っておく必要があります。ほくろは顔や首、腕など体のあちこちにできる黒い斑点のことです。ほくろはメラニン色素がいくつも積み重なってできており、シミと同じものなのですが、ほくろはメラニン色素が集中したもの、シミは色素沈着したものという違いがあります。

先天性ほくろは大きいことが多く、後天性は今までなかったところに急にできたり、盛り上がりのあるものが多いとされています。

ほくろにも種類があり、表皮の元となり、ダメージから真皮を守っている基底層にメラノサイトが集中し、表皮に出てきた時にほくろとなる単純黒子、母斑細胞というメラノサイトに似た細胞が増えることでできるほくろである色素細胞母斑、加齢と共に増える老人性色素斑があります。

通常のほくろであれば特に問題はありませんが、盛り上がって服や髪の毛が絡まったりして、生活に支障を来す場合には切除を行うこともあります。また急に増えたものや、出血が起きるものは、ほくろではなく悪性のものの可能性があり、ガンにつながるため早急に対応が必要となります。

ほくろが増える原因と増やさないためには

ほくろが増える原因

ではなぜほくろができるのでしょうか。ほくろができる原因には、以下のことが考えられます。

1.紫外線によるもの

メラニン色素が作られるメラノサイトの活動を活発にする大きな原因は、紫外線によるものです。メラニン色素は、肌の真皮に紫外線が害を及ぼすことを避けるため、紫外線を吸収して肌を守ります。

ただしメラニン色素も増えすぎるとターンオーバーで排出できずに肌に残ってしまい、ほくろになってしまいます。そのため紫外線対策をしてなるべく紫外線の刺激を肌に与えないようにする必要があります。

2.肌への直接的な刺激によるもの

先ほど、メラニン色素は肌を守るために作られるということをご紹介しましたが、メラニン色素は紫外線だけでなく、肌への刺激でも起こります。特に女性の場合は、スポンジやブラシでメイクをする際の刺激で、突然ほくろができるということもあります。肌が弱っていて、吹き出物などが出やすい時期などは注意が必要です。

肌の刺激としては、メイクの他にも、下着の締め付けや服がいつも擦れる場所であることなども考えられます。

3.ストレスや寝不足によるもの

日々の疲労やストレス、また寝不足の状態もほくろができやすくなる原因の一つです。ストレスがたまることが直接の原因ではありませんが、自律神経の乱れが起き、新陳代謝がうまく起きなくなってしまうことから、できてしまったメラニン色素がたまってしまうことが、ほくろにつながってしまいます。

4.ホルモンバランスの乱れによるもの

女性の場合は、生理前に多く排出されるプロゲステロンによって、メラノサイトが活性化し、メラニン色素が増えやすくなります。さらに生理前のイライラなどから自律神経が乱れると、メラニン色素が排出されにくくなってしまいます。

さらに妊娠中の場合、女性ホルモンが極端に減る状態になることから、ほくろができやすくなります。

5.加齢や偏った食事

加齢と共に肌の新陳代謝が低下すると、メラニン色素が排出されにくくなり、ほくろが増える原因になります。それに加え、偏った食生活を続けることで、ターンオーバーが乱れ、メラニン色素の排除が正常に行われなくなってしまいます。普段の食事でビタミンやミネラルなどを含む野菜や果物をあまり食べないという人は、特に注意が必要です。

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ほくろを増やさないためには?

ほくろを今以上に増やさないためには、予防と対策が必要です。

紫外線対策をする

今あるほくろがどこにあるかをよく確認してみましょう。特に首の後ろなどは、顔のようにはしっかり紫外線対策ができておらず、ほくろが発生しやすい場所です。日焼け止めをしっかり塗ることはもちろん、帽子や日傘を使って紫外線の刺激を最小限にしましょう。

規則正しい生活をする

夜更かしが多い、毎日寝不足、食事をする時間がまちまちで、偏った食事になりがちといった生活は早急に改める必要があります。ストレスは小さなものでも積み重なれば体に大きな影響を与えます。規則正しい生活を心がけ、朝はきちんと朝日を浴びる、野菜や肉、魚をバランスよく食べるといったことを毎日繰り返すことで、肌の新陳代謝が活発になり、メラニン色素をきちんと排出することができます。

体を動かす

外でのウォーキングやマラソンなど、体を動かすことも肌の健康には必要ですが、紫外線が気になったり時間が取れないといったこともあります。もちろん運動をすることは必要ですが、無理をせず日々の行動の中で積極的に体を動かすことで、血行が改善され、ターンオーバーを正常にします。

ストレス解消にもつながりますので、激しい運動ではなくヨガなどゆっくりな動きでも体全体を動かす運動をするようにしましょう。またゆっくりとお風呂に浸かることも、体と心をリラックスさせて自律神経が整い、新陳代謝を活発にします。

ほくろが増える原因と増やさないためには

こんなほくろは病院へ

急にほくろが増えた時は、先にご紹介した原因によるものもありますが、中には悪性のものである可能性もあります。以下のような気になる点がある場合には、病院で一度診察してもらい、必要があれば検査を受けるようにしましょう。

・他のほくろに比べて大きい(6mm~1cm以上)
・表面がでこぼこしている
・形がいびつ
・急にできた
・急に大きくなった
・見つけた時よりも盛り上がってきた
・色が変わった
・出血することがある

また小さいものでも、メラノーマである可能性があります。特に足の裏など紫外線が当たらない場所にできた場合などには、病院で診察してもらうといいでしょう。