肩こり対策に、肩甲骨ツボマッサージ

頑固な肩こりで悩まされていませんか。肩こりがひどいと背中や腰まで痛みが広がるだけでなく、眼精疲労の原因にもなります。肩こりを解消しようとマッサージをしたり、体を動かすためにストレッチをしたりしているけれど、なかなか肩が軽くならない、そんな場合、ただの肩こりではなく肩甲骨のゆがみから肩こりが起きている可能性があります。上半身の骨盤とも呼ばれる肩甲骨をほぐすツボマッサージのやり方を詳しくご紹介します。

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肩甲骨とは?

肩甲骨は、背中の上側に左右対称に並んでいる骨です。天使の羽の形に似ているともいわれていて、両腕を後ろに回すと浮き出る逆三角形に似た形で、手の平ほどの大きさです。

肩甲骨は上半身の骨盤とも呼ばれています。骨盤が下半身の足の動きを助けるように、肩甲骨は上半身の腕の動きを助けています。

肩甲骨は鎖骨や上腕骨、そして肋骨と3つの関節で連結しており、背中の肋骨に乗っていている状態です。そのため可動域は広いのですが、不安定な状態で両腕を支えています。両腕は2、3キロあり、その腕を支え様々な動きをするために、20種類もの筋肉がその動きを助けています。

ただそれらの筋肉の動きが悪くなり、固くなると血行が悪くなり、流されていくはずの老廃物がたまってしまいます。さらにリンパ液の流れが悪くなり、肩周りに多くあるリンパ管が詰まり、痛みを引き起こしてしまうのです。

肩甲骨のコリやゆがみは、肩こりを引き起こすだけでなく首や背中にも負担がかかり、全身のゆがみにもつながってしまうため、きちんとケアをすることが必要なのです。

肩こり対策に、肩甲骨ツボマッサージ

どんなツボがある?

背中には、内臓に関係のあるツボが多く集まっています。それは背骨には内臓とつながる自律神経が走っているためで、肩甲骨と背骨の間には、肝臓や胃など、消化器に関わるツボがあります。自律神経が乱れると、筋肉が緊張して肩のコリや痛みにもつながります。肩甲骨周りにあるツボを刺激して、コリをほぐしましょう。

膏肓のツボ

肩甲骨の脇にあり、腕を後ろに回した時に浮き出る肩甲骨の背骨側、中間辺りにあります。一人では手が届かない場所なので、テニスボールを背骨の下に置いて仰向けになり、背中で転がしてみましょう。深い位置にあるため、ツボ押しが難しい場合は腕を回して刺激する方法もあります。

肩外喩のツボ

肩甲骨の上の角で背骨側にあるツボです。押すと痛みを感じ、自分で手が届くツボです。肩甲骨の痛みだけでなく、首の後ろのコリもほぐせます。

天宗のツボ

肩甲骨の中央にあり、少しへこんだ部分です。押すと痛みがあり、分かりやすいツボとなっています。一人の場合、左の場合は右手を、右の場合は左手を伸ばした時にギリギリ届く位置ですが、無理せずツボ押しグッズを使うか、人に押してもらうようにしましょう。

背中は、手が届きにくく一人では的確なツボ押しができない場合があります。肩甲骨周りや肩こりの痛みがひどい場合には、自分でツボ押しをするのではなく、ツボ押しの専門家などからきちんとした処置を受けるようにしましょう。

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マッサージのやり方

肩外喩のツボ

自分でも押すことができるツボなので、右手で左を、左で右のツボをそれぞれ刺激しましょう。親指以外の4本の指で肩をつかみ、中指にツボがあたるようにしましょう。指に力を入れるのではなく、肘をゆっくりと押して刺激し、ゆっくり戻します。長く押すと逆に筋肉を痛めることになりますので、注意が必要です。

テニスボールやタオルを使う

テニスボールや、縛ったタオルでつくったこぶを床に置き、その上に仰向けに寝てマッサージをする方法です。肩甲骨には多くの筋肉があり、奥にある筋肉まで自分の力でほぐすのは大変です。その場合にこの方法が便利です。

ただしフローリングなどの床にボールを置いて、その上に横になるのは強い力が体に加えられることになるため、逆に筋肉が傷つくことになりかねません。ヨガマットやタオルなどを敷いた上でおこなうようにしましょう。痛い場所にボールがあたるように調節しながら、ゆっくりと体でボールを押すようにして刺激します。

肩甲骨のツボを刺激する際、指でもボールでも同様ですが、痛くなるまでマッサージを繰り返しても痛みは改善されません。ゆっくり深呼吸をしながら、20秒程度刺激したらやめるようにしましょう。

マッサージをおこなって改善できる程度の痛みは軽度のものですが、また痛みが出る、マッサージをしてひどくなった場合は、骨のゆがみや関節の痛みなど他の原因も考えられます。その場合は悪化させないようにマッサージは中止し、病院での診察を受けましょう。病気が原因で痛みが起きていることもあります。

肩こり対策に、肩甲骨ツボマッサージ

普段から気をつけることは?

肩甲骨のツボをマッサージして、筋肉の緊張をやわらげても、普段の生活が変わらなければまた同じように痛みが出てしまいます。

肩甲骨のコリを招く毎日の行動

・パソコンやスマホを見ている時に猫背になっている
・同じ姿勢での仕事をすることが多い
・気がつくと姿勢が悪い
・足を組んで座ることが多い
・立っている時に片足に重心がかかることが多い
・つり革につかまる手や、バッグを持つ、肩にかけるのはいつも同じ側

片方だけの腕や手を使っていると、反対側の腕や手の筋肉の働きが低下し、アンバランスになってしまいます。また片方だけを使うことで骨のゆがみを招いてしまうのです。小まめに休憩し、同じ姿勢にならないようにする、また休憩時間には両腕をしっかり伸ばす、肩を回して肩甲骨をほぐすといったことをして、緊張をやわらげることも必要です。