ウエストやヒップの美容には、腹筋を鍛えるのが有名です。聞いたことがない人も多いかもしれませんが、下半身に腸腰筋という筋肉があります。スポーツをする人にはもちろん、お腹周りのたるみやお尻のスタイルアップに関係している筋肉です。

今回は綺麗なスタイルを維持するための、腸腰筋の鍛える方法をご紹介します。

腸腰筋とは?

腸腰筋は股関節周りの筋肉群で、背骨から骨盤にかけての、以下の3つの筋肉で構成されています。
・大腰筋
・小腰筋
・腸骨筋

大腰筋は背骨から骨盤にかけて、腸骨筋は骨盤から腸骨の内側にかけての筋肉です。人によっては小腰筋がない場合もあります。3つの筋肉は下腹部と腰回りを広範囲にカバーしており、上半身と下半身を繋ぐ役割があります。

見た目には見えにくい筋肉ですが、体の軸を支えてくれる非常に重要な筋肉です。いわゆる「インナーマッスル」で、鍛えることで体幹が安定して姿勢や体型が美しくなるのです。

腸腰筋が衰えると起こる症状

腸腰筋は体の軸を支えるインナーマッスル。衰えると体型や健康に影響が出てきます。

お腹が出る

骨盤を支えている腸腰筋が衰えると、骨盤が傾いてお腹を突き出す姿勢になります。ぽっこりとしたお腹になってしまうのです。

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姿勢が悪くなる

腸腰筋が衰えると上半身と下半身のバランスが崩れ、猫背など姿勢が悪くなります。体の中心あたりに位置する筋肉なので、体の歪みにつながり、姿勢が悪い状態が続くと腰痛の原因にもなってしまいます。

お尻がたるむ

大腰筋はお尻の筋肉である大臀筋とバランスを取っています。そのため腸腰筋が衰えると大臀筋も衰えて、お尻のたるみが生じやすくなります。

腸や消化器の不調

腸腰筋は体の内部にある筋肉で各内臓にも影響を与えます。特に腸や消化器に関わりがあり、便秘やむくみなどが起こりやすくなります。また腸の働きが低下することで、ウエスト付近に脂肪がつく原因になってしまうのです。

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腸腰筋を鍛える効果

腰のくびれ

腸腰筋を鍛えることで美しい腰のくびれをつくることができます。腹筋が腹部の上部なのに対して、腸腰筋は腰回りと下腹部に効果があります。下腹部のぽっこり対策にも有効な筋肉です。

腰痛の軽減

腰痛持ちの人は腸腰筋が衰えていることがあります。腸腰筋を鍛えて腰痛が起こりにくい体にできます。

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ウエスト周りの脂肪がつきにくい

腸腰筋を鍛えると腸の働きが活発になります。ウエストの脂肪が減り、さらに脂肪がつきにくい状態になります。

便秘やむくみの改善

腸の働きが良くなるため、老廃物の排出がスムーズになります。便秘やむくみの改善が期待できます。

スタイルキープの秘訣は「腸腰筋」。おすすめの鍛え方 6選

 

腸腰筋を鍛える方法

1.階段を上る

股関節から足を持ち上げる動作は腸腰筋に働きかける動作です。そのため、普段から股関節を意識して太ももをあげると腸腰筋が鍛えられます。生活の中で腸腰筋を鍛えるなら階段を上ることが効果的です。

下腹部と股関節にじっくりと負荷をかけるイメージで、しっかりと太ももを上げて力強く階段を登ります。日頃から意識して階段を使うようにしましょう。

2.ウォーキング

歩く場面が少ないと腸腰筋が固まってしまい、慢性的な腰痛の原因になります。ウォーキングで腸腰筋をほぐし、適度な負荷をかけてあげましょう。一駅分歩く、週末に大きな公園を歩くなど、どこでも構いません。

歩行距離よりも定期的にウォーキングをする習慣が大切です。

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3.膝曲げ腸腰筋トレーニング

簡単にできるトレーニングで、筋トレに慣れていない人でも気軽にできます。

  1. 仰向けに横になり、両足の膝を90度曲げる。
  2. 両足を一緒に持ち上げ、胸に向かって近づける。
  3. 両足を胸に近づけた状態で3秒間キープする。
  4. ゆっくりと両足をおろす。
  5. 10回以上繰り返す。

短時間でできるので、気が付いた時にやりましょう。

4.レッグレイズ

初心者でもできるトレーニングです。

  1. 仰向けになり、身体をまっすぐに伸ばる。
  2. 足を徐々に持ち上げる。
  3. 足先が天井に向かうまで上げて、下腹部に負荷がかかるのを感じる。
  4. 足をゆっくりと元の位置に戻す。

下腹部に力がかかっているのを意識しながら行いましょう。足を伸ばしたまま90度に曲げるのは難しい場合は、膝を曲げた状態から初めても良いです。

5.ラウンジウォーク

短時間でできるトレーニングです。休憩時間にもできますね。

  1. まっすぐたち、右足を大きく踏み出す。
  2. 右足が90度に曲がるよう、腰をぐっと落とす。
  3. 左足の膝が地面すれすれになるよう伸ばす。
  4. 左足を引き寄せつつ、ゆっくりと立ち上がる。
  5. 足を入れ替えて繰り返す。

腸腰筋への負荷が大きく、体幹が安定するトレーニングです。お尻の引き締めにも良いです。

6.自転車こぎ腹筋

腹筋と腸腰筋を同時に鍛えられるメニューです。上級者向けのトレーニングなので、上記のトレーニングができるようになってから取り組むと良いでしょう。

  1. 仰向けに横になり、手を頭の下で組む。
  2. 頭を上げて腹筋の姿勢になる。
  3. 右膝をお腹に向かって持ち上げる。
  4. 左肘を右膝に近づける。
  5. 左右を入れ替えて3-4を行う。

腹部全体にかなり負荷がかかるので、美しいくびれを作るのに効果的です。