表情筋とは顔にある筋肉です。この表情筋が衰えると、顔に弛みが出るだけでなく、目尻や口角まで下がってしまうことに。こうなってしまうと、顔が老けて見えたり、表情が乏しく近寄りがたい雰囲気を醸し出してしまう原因になってしまいます。

そうならないように表情筋をほぐして血行を良くすることで、表情豊かになるだけでなく、顔のむくみやたるみ予防にもなります。顔のむくみが取れれば、小顔効果も期待出来ますよ。

そもそも「表情筋」とは?

表情筋とは顔にある筋肉で、主に顔の表情を作ります。顔以外の筋肉の多くは骨と骨が筋肉で繋がれていますが、顔の表情筋は皮膚と繋がっています。よって、この表情筋を鍛えることで表情が豊かになるのです。

日本人は欧米人より表情筋を使わない!?
日本人は欧米人に比べると表情筋があまり使われていません。欧米人は表情筋が発達しているので表情が豊かなのに対し、日本人は顔の動きが少ない傾向があります。

使わない表情筋はどんどん衰える
顔の動きが少ない日本人の中でも、日常生活であまり表情筋を使っていない人は表情筋が衰えている可能性が高いです。

表情筋が衰えれば、さらに表情が少なくなり、顔がたるんで老化が進行するため、表情筋を衰えさせる生活習慣に心当たりがある人は意識的に改善しましょう。

【表情筋を衰えさせる生活習慣】

  • 口が半開きになっている
  • よく噛まず早食いする
  • スマホやパソコンを操作する時間が長い
  • 会話が少ない
  • 口角が下がっている

当てはまる項目が多かった人はできることから改善して表情筋の衰えを予防しましょう。

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表情筋にはどんなものがあるのか

顔にある筋肉はたくさんあります。それらの筋肉を使うことで顔の表情が出たり、おでこ・目・鼻・口・眉・頬などを動かすことが出来るのです。

表情筋にはどんなものがあるのでしょうか?

眼輪筋(がんりんきん)
目の周りをグルッと囲んでいる筋肉です。この筋肉で目の開閉が出来ます。眼輪筋が衰えることで、瞼の所が落ちくぼんだり、目尻にもシワが出来てしまいます。また、筋肉を使わなくなると血行が悪くなる為、目の下にクマが出来やすくなります。

頤筋(おとがいきん)
顎先にある筋肉です。とても小さいですが、食べる・話すなどの口を動かす際に使われます。頤筋が衰えることで、二重顎になりやすくなります。

頬筋(きょうきん)
左右の口角からほぼ真横に伸びた筋肉です。口角を広げたり上げたりする際に使われます。頬筋が衰えることで、ほうれい線が出やすくなったり、頬が弛んで下がってきやすくなります。

口輪筋(こうりんきん)
口の周りをグルッと囲んでいる筋肉です。こちらも、食べる・話すなどの口を動かす際に使われます。口輪筋が衰えることで、口角が弛んできたり、口の周りにシワが寄りやすくなります。

前頭筋(ぜんとうきん)
おでこの真ん中から左右に分かれている筋肉です。おでこにシワを寄せたり、眉を上げたり下げたりする際に使われます。前頭筋が衰えることで、おでこにシワが寄りやすくなります。

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表情筋ストレッチのメリット

人から表情が強張っている、表情がないと言われたり、ご自身でも表情の薄さを自覚していませんか?もしくは、最近老けてきたかも・・・と思うようなことはありませんか?

表情筋ストレッチをすることで、次のようなメリットがあります。

1.顔のコリが取れる
読書やデスクワークなどで目の筋肉を酷使したり、眉間にシワが寄っていませんか?また、接客業、タレント、モデルの方など、笑顔で仕事をしなければならない人もそうですが、表情筋のコリが出て筋肉が硬くなってしまいます。

顔の筋肉は血液やリンパを循環させるポンプの役割を担っているため、顔が凝ると、血行やリンパの流れが悪くなります。血液やリンパには老廃物を回収する働きがあるので、流れが悪くなれば、老廃物が溜まって顔がくすんだり、目元がぴくぴくしたりすることが多いです。

この様な顔のコリも表情筋ストレッチをすることで、柔らかくなっていきます。筋肉が柔らかくなれば、血行やリンパがスムーズに流れて、顔の表情も優しく見えるでしょう。

2.小顔効果
むくみは老廃物や水分が肌の下に蓄積されることで起こります。表情筋のストレッチをして血行やリンパを流すと、老廃物や水分がスムーズに排出されるため、むくみが起こりにくくなるのです。むくみが起こらなければ、顔がすっきりとして、小顔に見えるでしょう。

また、ストレッチで表情筋のコリがほぐれれば、血行やリンパの循環がスムーズになります。血行やリンパの循環が改善されると、体の隅々まで栄養が届いて、老廃物が回収されるため、細胞の働きが活発化する可能性が高いです。細胞が活発に働けば、代謝がアップして消費カロリーが増えます。カロリーの消費量が増えれば、脂肪の蓄積を予防できて、小顔効果を期待できるでしょう。

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3.表情が豊かになる
普段なかなか表情筋を動かさないでいると、それが習慣になってしまいます。このストレッチをすることで、ものすごく顔の表情筋を動かすので表情が豊かになります。表情が豊かな人は周りからの印象が良いです。

一緒にいるだけで幸せな気持ちになれるので、周りに人が集まり、多くの人とコミュニケーションを取るようになるでしょう。コミュニケーションが増えれば、自然と表情筋を動かす機会も増加します。

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4.自律神経のバランスを整える
表情筋が硬いと自律神経のバランスも悪くなります。自律神経は、緊張状態の時に優位となる交感神経と、リラックスしている時に優位となる副交感神経でできています。

表情筋を使っていない人は気づかない間に眉間にシワが寄ったり、顔がこわばったりするため、交感神経が働きすぎていることが多いです。交感神経が働きすぎると、血行が悪くなったり、脈が速くなったりして、体に悪影響を及ぼします。

表情筋が原因で自律神経が乱れている場合、表情筋をストレッチしてあげることで、硬くなった表情筋が柔らかくなるので自律神経のバランスも整ってきます。自律神経のバランスが整えば、血行不良や頻脈が改善されて、健康状態も良くなるでしょう。

5.アンチエイジング効果
表情筋を動かすので、血行促進効果と代謝アップ効果があり、ターンオーバーを正常に促してくれます。ターンオーバーとは、肌細胞の生まれ変わりのことです。ターンオーバーが正常な時は、新しい細胞が活発に働くため、肌状態が良く、老化も進行しにくいです。

ところが、血行が悪くなって代謝が低下すると、ターンオーバーのリズムが遅くなり、古い細胞が肌に残ります。古い細胞が肌に残れば、シミやシワ、くすみ、ニキビなどの肌トラブルが起こりやすくなり、老化の進行も早いです。表情筋のストレッチは血行や代謝を促すため、ターンオーバーを正常化し、老化を防ぐ効果を期待できます。

また、ストレッチは表情筋を動かすのでシワの予防にも効果的です。特に、眉間や目尻にシワを寄せる癖がある人は、ストレッチで意識的にシワを伸ばすと、アンチエイジングできるでしょう。

先生

表情筋をストレッチするだけで、こんなにうれしい効果が!顔がむくんで気になる方やシワが最近目立ってきたかなぁという方はぜひお試しください。

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表情筋ストレッチのやり方

肌の弛みが出来ると影が出たり、シワが出来ると途端に老けて見えます。表情筋が衰えることで、表情も乏しくなってしまいがちに。表情筋をほぐしたり、動かすストレッチをして老け顔を防止しましょう!

1.頬の筋肉をほぐす
両掌を両頬に当てます。内回りに20回、外回りに20回と優しくグルグルと回します。

これだけでも、頬が温かくなって筋肉がほぐれてきます。

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2.大きな口を開けて「あいうえお」
大声まで出さなくていいですが、大きな口を開けて「あ・い・う・え・お」と動かします。10回行います。

「あ」はもうこれ以上口が開かないというところまで開け、
「い」は口を思いっきり横に引き、
「う」は思いっきり口をすぼめ、
「え」は口を思いっきり横に引きつつ頬骨も上がるくらい動かし、
「お」は口を縦に大きく開けます。

口や頬の周りの筋肉が痛くなってきていますよね!大きく口を動かせば、主に口の周りや顎の表情筋がほぐれて、頬のたるみやほうれい線の解消につながります。

3.ほうれい線を伸ばすストレッチ
口を大きく縦に開いて唇をすぼめます。ほうれい線を意識しながら、顔を伸ばし、目線を上に向けます。

顔が10秒間キープしたら、顔の力を抜きましょう。10回程度繰り返していると、血行が促進されて、顔がぽかぽかと温かくなってきます。

4.目を思いっきり見開くストレッチ
目を思いっきり見開きます。おでこも上へ引き上げるくらい動かします。これを5秒キープします。そして、力を緩めます。これを5セット行います。

目を見開くことで、目元の筋肉がほぐれます。筋肉がほぐれて血行が良くなれば、クマの解消を目指せるでしょう。

5.目線を動かすストレッチ
おでこや眉毛を動かさないように注意しながら、目線だけを動かします。

上、右斜め上、右、右斜め下、下、左斜め下、左、左斜め上、上と360度目線を回します。慣れるまでは丁寧に3〜5回、慣れてきたら10回程度繰り返すのがおすすめです。

先生

しっかりと目元の筋肉を動かすことを意識すれば、目の下のたるみの改善に効果を期待できるでしょう。

6.口を横へ動かすストレッチ
口を思いっきり前へ突き出してすぼめます。そのまま、右へ口を動かします。口と顎を動かす感じです。右へ動かし5秒キープ、力を緩め、左へ動かし5秒キープします。これを5セット行います。

口と顎の筋肉を意識すれば、血行が良くなってむくみの解消や二重顎の予防につながります。

7.首を回しながら舌を動かすストレッチ
目を見開き、首を左右に傾けながら、舌を上下左右に大きく動かします。顔の筋肉と一緒に首の筋肉をほぐすことも意識しましょう。慣れてきたら、舌と首を同時に回すと、顔や首の筋肉がほぐれます。

顔と首の筋肉をほぐせば、フェイスラインがすっきりとして、小顔効果を期待できます。

8.口輪筋ストレッチ
唇の内側を舌で押しながら1周します。口輪筋を伸ばすようなつもりで行います。5周行います。

口輪筋のストレッチは口の周りのシワや口角のたるみの改善に効果的です。また、舌を使えば、唾液が分泌されるので、口臭の予防にも役立つと考えられています。

9.おでこをほぐすストレッチ
床に四つ這いになり、おでこやつむじを床に押し付けます。おでこや眉間の筋肉がほぐれたり、シワが伸ばされたりするため、老化の予防につながります。

床におでこやつむじを当てるのが痛いと感じる場合は、清潔なタオルを敷いておくのがおすすめです。

10.顔全体のストレッチ
首を右側に倒し、右手で左のこめかみあたりを押します。舌を右側に出して数秒間キープしたら脱力します。左側も同様にストレッチしましょう。

こめかみの周りを手で押さえることで、顔全体の表情筋が伸ばされます。表情筋ストレッチの仕上げとして行えば、フェイスラインが引き上げられて、血行やリンパの循環も促進されるでしょう。

先生

今回は全10個のストレッチをご紹介いたしました。マスクをしていれば、電車通勤中にもこっそりできますよ!

ストレッチで表情筋をほぐそう

老け顔が気になる方、表情豊かになりたい方、シワや弛みを防ぎたい方、是非この表情筋ストレッチを取り入れてみて下さい。顔の表情筋をしっかり使うので少々疲れますが、毎日行うことで顔のむくみもスッキリ取れて表情も良くなってきますよ!